レポート | ・高崎山、恋に生きたボス猿 |
− 高崎山、恋に生きたボス猿 −
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『ボスの座捨て恋に生きたサル、移籍先でもボスに』というタイトルの興味ある記事が、2011年2月9日のYOMIURI ONLINE(読売新聞)で配信されました。 別府湾岸を走る国道10号線沿いの大分市と別府市の境界にある高崎山は、山中に生息する野生のニホンザルに餌付けを行う猿寄せ場が麓に設けられており、観光客は檻を隔てずに自然のニホンザルの姿を見ることができることで知られています。 高崎山のニホンザルは、それぞれがボス猿(現在はアルファオスと呼ばれる)に率いられたB群(526頭)、C群(696頭)の2つの群に分かれ、時間をずらして猿寄せ場に姿を見せます。かつてはA群も姿を見せていましたが、C群との抗争に敗れて頭数が激減し、平成14年(2002年)6月を最後に姿を見せなくなりました。 高崎山自然動物園を訪ね、猿寄せ場に集まったC群に餌の生麦がまかれるのを見学したのは2ヶ月前の2010年12月のことでした。C群のボス猿は、2010年3月に11年4ヶ月を達成し、歴代最長のボス猿となったゾロ(推定29歳)という猿でした。そのゾロが一段高い切り株に乗って睨(にら)みを利かせながら餌をほお張っていました。 ところが、YOMIURI ONLINEによれば、そのゾロが2011年1月8日から猿寄せ場に姿を見せなくなったそうです。そのため、それまで2位だったベンツ(推定32歳)の昇格が決まり、新ボスの就任式が2月11日に行われました。ベンツは、推定9歳でB群のリーダーに就きましたが、90年にC群の雌ザルに恋し、B群のボスの座を捨ててC群に移ったサルでした。恋を成就させ、約21年かけて最下位から再びトップに上り詰めたことになります。 ベンツという名前は、その貫禄ある風体からドイツの自動車にちなんで付けれた名前だそうです。高崎山では最もけんかっ早い猿としても知られ、2002年に起きた当時の最大勢力のA群(約 830匹)との餌場を巡る抗争では、追い散らしてA群を群れごと消滅させました。今でもけんかの仲裁に率先して駆けつけるなど、統率能力に定評があるそうです。 ・新しいアルファオス(ボス猿)ベンツの写真を見る → http://www.takasakiyama.jp/topix110208-01.html 【備考】下記のページが参考になります。 ・旅行記 高崎山自然動物園 − 大分県大分市 ・レポート ことばの起源〜猿の毛づくろい、人のゴシップ ・レポート マキャベリ的知性仮説 |
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2011.02.22 | ||||
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