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旅行記 ・旧田中家別邸 − 鹿児島県霧島市福山町  2022.09
旧田中家別邸
旧田中家別邸正門
錦江湾の最も奥まった湾岸沿いに
位置する霧島市福山町は桜島を南西に眺める風光明媚なところです。黒酢の里として知られ、
醸造会社の庭に約1万個の酢壺が並ぶ風景を見ることができます。
庭園への潜り戸
その霧島市福山町に
旧田中家別邸はあります。田中家別邸は、霧島市福山町出身で海運業で財をなし関西財界の
重鎮となった田中省三が大正11年(1922年)に建てた別荘。
庭園へのアプローチ
田中 省三(たなか せいぞう、1858年(安政5年)〜
1925年(大正14年))は、明治から大正期の実業家、政治家。衆議院議員。郷里への報恩のため私立
福山中学校(現鹿児島県立福山高等学校)を設立して子弟の育英に努めました。
ガラス戸越しに見る庭園
旧田中家別邸は、昭和28年(1953年)に旧福山町が購入し、
「福山老人憩いの家」として町民に活用されてきましたが、平成17年(2005年)の大合併で霧島市が誕生すると、
平成18年(2006年)に県の有形文化財に指定され、平成24年(2012年)から一般公開されました。
迎賓館のような雰囲気の応接間
広さは、約130坪(430m2)あり、
「座敷と次の間」「洋間」「居住部分」「台所」「蔵」の5つの部分から構成され、接客部分の座敷と次の間は東南に
面し、視界を遮る雨戸の戸袋を隅において、庭園・桜島を眺望できる空間となっています。
応接間の天井
建築技術と美意識の粋を集めて建てられた
本格的な和風建築ですが、大理石を使ったマントルピースや漆喰飾りの天井など、迎賓館の
ような雰囲気のする洋間の接客空間を持つ和洋折衷になっています。
アール・デコ調の幾何学デザインの装飾
細部まで美しい装飾が丁寧に施された
障子や欄間や天井など、伝統的な意匠はもちろんのこと、直線や曲線を組み合わせた、
アール・デコ調のモダンなデザインが非常に魅力的です。
庭園(後方は福山小学校)
【旧田中家別邸・基本情報】
所在地 :鹿児島県霧島市福山町福山2926番地1
・東九州自動車道国分インターチェンジより車で約10分 ・鹿児島交通「福山中学校前」バス停より約3分
開館時間:8:30〜17:00/入場料 :無料/休館日 :毎週水曜日、年末年始12/29〜1/3
【参考サイト】 → https://www.kagoshima-kankou.com/guide/10139
 
庭園から建物を見る
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