『諸鈍シバヤ』は諸鈍集落に残る踊り・村芝居で、平資盛(たいらのすけもり)が土地の人を招いて上演したのが始まりと言われています。”シバヤ”は、芝居と書きその言い方がなまったもの、あるいは柴で周囲を囲い楽屋にしていた柴屋等の説があります。一時中断した時期があったものの約
800年も続く伝統芸能で、毎年旧暦9月9日に平資盛が祀られている大屯神社(おおちょんじんじゃ)で上演されます。踊り手たちは諸鈍集落の住民で男性のみ、子どもたちも参加して、『カビデイラ』と呼ばれる手作りの紙のお面に陣笠風の笠をかぶり、囃子と三味線の伴奏にのって演じます。狂言や風流踊りなどの特徴から、諸鈍が海上交通路の要衛として栄えた頃、中国や大和、琉球等から伝わったものが一つの村芝居としての祝福芸能となったものと思われています。かつて20種余りあったという演目は、現在11演目が受け継がれています。『ガクヤ入り』から始まって、最後に『高キ山』で終わるのが決まりで、その間に9演目が順不同で演じられます。演目の中には、シシ(猪)を倒す勇壮なものやひょうきんな仕草で観衆を笑わせたりするものもあり、毎年多くの観客が全国から訪れます。 |
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