♪荒城の月
おやじの唄
原尻の滝− 大分県緒方町
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岡城のある竹田市街から国道 502号を東へ数km走ると、もう豊後大野市緒方町です。緒方町には、日本の滝 100選に選ばれている名瀑『原尻の滝』があります。この地は、かつて緒方庄(おがたのしょう)と呼ばれた宇佐神宮の荘園で、平安末期から鎌倉初期にかけてこの地を中心に活躍した武将が緒方惟栄(おがたのこれよし)でした。惟栄は、源頼朝と対立する身となった源義経を迎えるために文治元年(1185年)、竹田に城を築きました。それが岡城のはじまりだといわれています。義経らの九州行きは、船出に際して起きた西風の突風のため船が難破して失敗に終わりました。その後惟栄は、義経に荷担した罪で上野国沼田荘に配流されます。原尻の滝では毎年晩秋の夜、緒方一族の霊を鎮魂する『緒方三社川越しまつり』が行われています。原尻の滝の風景をアップロードしました。              (旅した日 2004年09月)
 

原尻の滝
のどかな田園風景の中に突如現れる原尻の滝。緩やかに弧を描く120mの滝幅と落差20mを有する直瀑(分岐瀑)型の名瀑です。訪れたのはやや水量が少ないと思われる9月の末でしたから、梅雨の時期やまとまった降雨の際には増水して、かなり豪快な姿を見せることでしょう。


緒方三社
緒方三社とは、今からちょっと800年前に緒方惟栄によって創建されたと伝えられる久土知の一の宮、原尻の二の宮、上自在の三の宮の各八幡社のことです。二の宮は、原尻の滝のすぐ東にありますが、珍しいのは神社に向かって鳥居が田んぼの中と滝の上部の川の中に建てられていることです(写真上)。鎌倉幕府が成立すると、頼朝の命によって大友能直(おおともよしなお)がこの地の地頭として着任します。ところが、緒方一族の大野泰基が寺に立てこもって抵抗したので、能直はこれを討ちますが、その後、原尻の滝で洪水や暴風雨が相次いだそうです。
そこで、大友能直は、二の宮社に緒方三郎惟栄と大野泰基の霊を祀りました。これが『緒方三社川越しまつり』の始まりと伝えられています。晩秋の夜、一の宮・三の宮でそれぞれ神事が行われた後、裸の男たちに担がれた神輿(みこし)が、川に建てられた鳥居をくぐって二宮に向かいます。写真は、滝の下流にかけられている滝見橋という名前の吊り橋(写真左)と不動明王坐像(写真右)。

藁葺きの水車小屋
滝のそばには、藁葺きの水車小屋を似せた喫茶と雑貨のお店(写真)があり、ノスタルジックな雰囲気を醸(かも)し出しています。またすぐ近くには、道の駅『原尻の滝』があり、新鮮な農産物をはじめとする地元の特産品などが販売されています。

 岡城跡と街並み
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