レポート  ・山岡鉄舟と全生庵   
− 山岡鉄舟と全生庵 −
2018年の大河ドラマは、『西郷どん』(原作:林真理子、脚本:中園ミホ)だそうです。楽しみです。主演はどなたなのでしょうか。
 
      命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、
      始末に困るものなり。この始末に困る人ならでは、
      艱難を共にして、国家の大業は、成し得られぬなり。
 
という言葉は、『南洲翁遺訓』(庄内藩、今でいう山形県鶴岡市、酒田市の人たちが西郷隆盛の教えを綴って全国に配り歩いた本)に記載のある言葉として有名です。
 
西郷隆盛のことを言っている言葉だと思われがちですが、南洲翁をしてそう言わしめたのは『山岡鉄舟』という人でした。幕末から明治時代の幕臣、政治家、思想家。剣・禅・書の達人としても知られます。江戸生まれ。幕末は、義兄高橋泥舟らと江戸治安維持にあたり、維新後は静岡県権大参事・茨城県参事等を歴任。幕末三舟の一人。明治21年(1888)没、53才。
 
慶応4年(1868)3月、新政府東征軍が江戸城総攻撃のため静岡まで進んできたとき、江戸を戦火から救うべく、徳川慶喜の命を受けて、決死の覚悟で官軍の駐留する駿府(現静岡市)にたどり着き、単身で大本営にのりこんで総参謀の西郷南州に面接・談判し、江戸無血開城の準備交渉を成功させました。
 
その鉄舟が、幕末・明治維新で国事に殉じた人々の菩提を弔うために明治16年(1883年)に建立したのが、東京谷中にある『金生庵』で、鉄舟寺ともいわれます。鉄舟自らもここに眠っています。
 
また、落語家の三遊亭円朝(初代)の墓があることでも知られています。円朝は禅を通じて鉄舟に師事し親交を深めました。毎年8月11日の円朝忌の前後には、円朝の幽霊画コレクションの50幅の幽霊画が虫干を兼ねて陳列されるそうです。
 
 
下記のページがあります。
(1)旅行記 ・全生庵 − 東京都台東区
(2)レポート ・山岡鉄舟と飛騨高山
(3)旅行記 ・飛騨高山 〜 山岡鉄舟を訪ねて− 岐阜県高山市
(4)山岡鉄舟の書

2016.10.19
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