雑感  ・植物燃料立県への提言   
− 植物燃料立県への提言 −

4月〜5月にかけてドイツ、スイス、フランスなどのヨーロッパ諸国では、菜の花畑が綺麗なのが印象的です。ヨーロッパ諸国に菜の花畑が多いのは、ヨーロッパでは今、ガソリンエンジンからディーゼルエンジンへの切り替えが進んでいて、菜種油を直接精製して作ったディーゼル用燃料(バイオディーゼルといいます)が急激に普及しているためです。
・レポート『フランス、ドイツの菜の花畑』を読む
            → http://washimo-web.jp/Report/Mag-Nanohana.htm


このことに関する上記のレポートをメールマガジンで配信しましたところ、鹿児島県のご出身で現在大阪にお住まいのIさんから、お便りを頂き、菜種油やさとうきびを生かした植物燃料立県を目指したらどうだろうかと言う提案を頂きました。


Iさんとのやり取りを対談形式で以下に記載します。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 Iさん 〜〜〜〜〜
メルマガ拝読しました。
欧州での植物油活用とディーゼル車の普及状況を初めて認識しました。日本では水素エネルギー一辺倒しか耳目に接しないので、外国の環境政策の「本気さ」がよくわかりました。


菜の花といえば指宿。ここの菜の花マラソンは有名ですが、この機会に日本での植物油利用増大を目指して、グリーンピア跡地に植物油ディーゼル車サーキットを設営すればどうかな、と思いました。


池田湖には船舶用のサーキットを作って、両方で全国的イベントを開催すれば、地方活性化にも繋(つな)がると思うのですがね。グリーンピアは年金資金の「不正運用」先として汚名を蒙(こうむ)っていますが、挽回(ばんかい)のチャンスといえるでしょう。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ワシモ 〜〜〜〜〜
いつもメルマガをご愛読頂きありがとうございます。
菜の花といえば指宿で、開聞岳を背にした菜の花畑の写真が指宿のイメージですね。でも、実際は指宿にそんなに沢山の菜の花畑があるわけではありません。(※ワシモの認識不足だったら、指宿の方ご免なさい。)


グリーンピア跡地に植物油ディーゼル車サーキット、池田湖には船舶用のサーキットを作って、両方で全国的イベントを開催。とても良いアイデアですね。ふるさと系メルマガで提案してみます。ありがとうございました。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 Iさん 〜〜〜〜〜
ワシモさん、レスありがとうございます。
指宿は菜の花の生産量そのものは少ないということですね。指宿周辺の開聞、山川、頴娃(えい)町は、必要とあれば生産地帯になりうる素地が充分ありそうに思えます。


特に頴娃町あたりは現在、花卉(かき)栽培が盛んで、あの広大でなだらかな土地に菜の花とお茶とサツマイモ畑が帯をなして展開すれば、かなりの見ものになるでしょうね。


〔注〕花卉(かき)=花の咲く草。また、観賞のために庭などに栽培する植物。


W杯サッカーではフランスチームが指宿に逗留(とうりゅう)しましたが、菜の花畑(ひまわりもかな)によってヨーロッパテイストを醸(かも)し出せれば新たな国際交流も生まれそうな気がします。植物油燃料のイベントの件、インフラの雛(ひな)型をしっかり設定してやれば、国も興味を示すかもしれませんね。


やはり3リッター100キロという燃費はかなり魅力的ですからね〜。日本列島の近海にはメタンハイドレードなど有力なエネルギー源が豊富に埋蔵されていることが近年明らかになってきており、メタン系が自動車などのインフラになる可能性もありますので、そういうのも視野に入れた施設の設計がポイントになる気がします。


むかしブラジルだったか、どこかの国が、バイオマスエネルギーとしてさとうきびの使用に乗り出したことを聞いたことがありますが、さとうきびだと奄美などの離島が対応できそうですね。上記いずれも素人考えですが。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ワシモ 〜〜〜〜〜
こんにちは。また、新たなアイデアをありがとうございます。ブラジルのお話しが出て、さとうきびまで話しが発展しましたね。あまり知られていないかも知れませんが、ブラジルは植物燃料先進国なんですね。


さとうきびから直接アルコール (エタノール)を生産する唯一の国なんですね。砂糖が作られるさとうきびは40〜50%で、残りの50〜60%のさとうきびはエタノールを作るのに使用されています。ガソリン車は、エタノールとガソリンの混合燃料を使用して走っていて、また試験的にディーゼル車へのエタノール混合も行われているようです。
詳しくは、下記のサイトが参考になります。
『ブラジル砂糖産業における最近の動向』
 → http://sugar.lin.go.jp/world/lmc/0102brz.htm


などと、話しはさらに進んで、日本におけるバイオマス・メタノール燃料の研究の現状などに話しは及びました。鹿児島県の活性化のために何かの参考にならないでしょうか。Iさん、ありがとうございました。


2004.06.30  
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