築後百年の木造駅舎(2)〜嘉例川駅 − 鹿児島県
                        
今年(2004年)3月の九州新幹線の部分開業から6月までの3カ月間の新八代−鹿児島中央間の新幹線利用者数は、前年同期の在来線特急の 2.4倍を上回り、経済効果も45億円に及んだと地元紙は報じています。九州にも新幹線時代が到来するなかで、今なお現役で使用されている築後 100年を経た木造駅舎が鹿児島県内に2つあります。JR肥薩線の大隅横川(おおすみよこがわ)駅と嘉例川(かれいがわ)駅です。肥薩線は、熊本県(肥後)の八代(やつしろ)を起点に球磨川に沿って人吉まで走り、さらに山間をぬって鹿児島県(薩摩)の錦江湾に臨む隼人(はやと)に至る全長 124Km余りの全区間非電化のローカル線で、車社会の到来とともにローカル線が次々と廃止されるなかで、どうにか生き延びてきた路線です。スタルジックでどこかに温かみを残す木造駅舎は、人々の静かな人気を集めていますが、ローカル線の現実は厳しい状況にあります。1903年(明治36年)開業の嘉例川駅舎の佇(たたず)まいをアップロードしました。             (旅した日2004年08月)
かれいがわえき
嘉例川
嘉例川駅は、霧島山系の山間にある無人駅です。もともと鉄道マニアにはよく知られた駅で、その凛(リん)とした佇(たたず)まいにひかれ、県内はもとより全国から訪れる人の多かった駅です。九州新幹線の部分開業にともなって、今また人々の静かな人気を集めています。嘉例川駅から車で5分とかからないところには鹿児島空港があります。この木造駅舎が開業した1903年(明治36年)は、海外ではライト兄弟が人類初の動力飛行に成功した年でした。
待合い
大隅横川駅と同じように、待合室の天井は高く、待合室やホームには往年の木製の長椅子が置いてありました。待合室の漆喰(しっくい)の壁には、14年前の1990年(平成2年)に嘉例川駅で撮影された竹下景子さんと桃井かおりさん出演のポスターが貼られていて、不思議な郷愁を醸(かも)し出していました(写真上右)。なお、今年の2月から始まったJR九州のテレビCMでは、イメージキャラクターの黒木瞳さんが嘉例川駅を訪れるシーンがあります。
面影
肥薩線は、鹿児島本線が開通するまで、鹿児島県が県外と最初につながった幹線鉄道でした。そのため、ホームも200mmと長く、全盛期の駅構内では、離合のためのホームと貨物車両の待避線をあわせて3車線が使われていました。今は一車線だけが使われていて、使用されないもう一つのホームには草が生えています(写真下右)。駅の執務室には、往時の面影を偲(しの)ばせる雰囲気が残っています(写真上左)。九州新幹線の開通にあわせて、観光特急『はやとの風』(鹿児島中央駅〜吉松駅)が運行されています(写真上右)。黒のボディに金のエンブレムが輝いていて、車内は、床、壁、座席に木を使用したぬくもりと楽しさに満ちた観光特急です。普通ディーゼル車は、キハ40系140形です(写真下左)。
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