| レポート | ・アントニ・ガウディ |  |
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| レポート | ・アントニ・ガウディ | |
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| − アントニ・ガウディ −
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| スペインのバルセロナ観光の楽しみといえば、まず、サグラダ・ファミリア（聖家族教会）やグエル公園のほか、バトリョ邸（1904〜1906年）やカサ・ミラ（ラ・ペドレラ）（1905〜1907年）といった、アントニ・ガウディの手がけた建築物群の見学でしょう。 アントニ・ガウディ（1852〜1926年）は、スペインのタラゴナ県（バルセロナ県の西隣りの県）のレウスで銅板器具職人を父に持つ家庭に生まれました。母方も同じ職人の家系でした。また、幼い頃から病弱で他の子どもたちと同じように遊ぶことが難しかったガウディは、身近な動物や植物に興味を持って過ごしたそうです。 幼い頃からの金物職人の仕事に対する観察や、道端の草花や小さな生き物たちと触れ合った体験がガウディの将来の創造力形成に影響を与えたといわれます。 1873年にバルセロナ建築学校の建築コースに進みますが、家庭が貧しかったので、いくつかの建築設計事務所で働きながら苦学し、1878年に卒業。同年、パリ万国博覧会に出展するクメーリャ手袋店のためにショーケースをデザインしました。この作品を通じてガウディの才能を見抜いたのが繊維会社を経営する富豪エウセビオ・グエル（1846〜1918年）でした。
グエルは、その後40年あまりの間パトロンとしてガウディを支援し、グエル邸（1886〜1889年）、コロニア・グエル教会地下聖堂（1908〜1914年）、グエル公園（1900〜1914年）などの設計を依頼します。 ガウディは、グエルが依頼した建造物を創造する過程で、建築を芸術作品に変えていきました。曲線と細部の装飾を好んで多用し、動物・植物・人間などの自然の中にある形や色彩、質感を取り込み、それらを破砕タイルやガラスを使ってリアルに表現していきました。 ガウディが1883年から1926年に死に至るまでの40年間以上を費やし生涯をかけた作品であるサグラダ・ファミリア（聖家族教会）は、民間カトリック団体『サン・ホセ協会』が、すべて個人の寄付に依って建設される贖罪教会として計画されたもので、初代建築家ランシスコ・ビリャールが無償で設計を引き受け、1882年に着工しました。 ところが、意見の対立から翌年にビリャールは辞任します。その後を引き継いで２代目建築家に任命されたのが、当時は未だ無名だったアントニ・ガウディでした。以降、ガウディは設計を一から練り直し、亡くなるまでライフワークとして、サグラダ・ファミリアの設計・建築に取り組みました。 後半生を熱心なカトリック教徒として過したガウディは、1914年以降は宗教関連以外の依頼を断り、サグラダ・ファミリアの建設に全精力を注ぎましたが、親族や友人の相次ぐ死によるガウディの仕事の停滞とバルセロナ市が財政危機に見舞われたことによってサグラダ・ファミリアの建設は進まず、同時に進めていたコロニア・グエル教会堂の建設工事は未完のまま中止されてしまい、さらに1918年、パトロンのグエイが死去します。 この頃の不幸の連続がガウディを変えたといわれ、彼は取材を受けたり写真を撮られたりするのを嫌うようになり、サグラダ・ファミリアの作業に集中するようになりました。1926年６月７日、ガウディはミサに向かう途中、路面電車に轢かれ、３日後、サンタ・クルス病院で亡くなりました。73歳でした。
晩年身なりに気をつかわなかったため、事故に遭ったときには浮浪者と間違われて手当てが遅れたといわれます。成功してからも、清貧の中で心血を注いで建築家としての人生を貫きました。遺体はサグラダ・ファミリアに埋葬されています。 生前にガウディによって描かれた設計図はスペイン内戦（1936〜1939年）で焼失してしまいました。ガウディは、設計段階で模型を重要視し、設計図は役所に届ける必要最小限のもの以外あまり描かなかったといわれ、そのためガウディの設計図はあまり残らず、焼失を免れた数少ない資料を手がかりに、現在、サグラダ・ファミリアの工事が進められています。 下記の旅行記があります。 ◆旅行記 ・サグラダ・ファミリア（聖家族教会）−スペイン(9) ◆旅行記 ・バルセロナの風景 − スペイン（10） 【参考にしたサイトおよび図書】 （1）アントニ・ガウディ - Wikipedia （2）サグラダ・ファミリア - Wikipedia （3）ガイドブック『バルセロナ』（欧州連合・欧州地域開発基金） （4）スペイン旅行記19 第10バルセロナ（その２） |
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| 2011.09.28 | ||||
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