レポート | ・第12回南九州市かわなべ青の俳句大会 |
− 第12回南九州市かわなべ青の俳句大会 −
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鹿児島県南九州市川辺出身の俳人・福永耕二をしのぶ『南九州市かわなべ青の俳句大会』は今年で第12回を数え、県内外の小中高校・特別支援学校の児童生徒5万4268人から9万8909句の応募があり、最高賞の福永耕二賞をはじめ19の特別賞、特選・入選・佳作、学校賞が選考され、12月4日、同市の岩屋公園で表彰式がありました。特別賞に選ばれた19の句を紹介します。 ■福永耕二賞 ふうりんは風の心を音にする 明桜館高1年 山路 梨生 ■鹿児島県知事賞 空色のサンダルはいて夏が来る 東谷山小6年 廣森菜々子 将来の夢は調理師なすを焼く 舞鶴中1年 竹下亜祐美 原爆忌街焦がすかに蝉が鳴き 開陽高2年 宮園 理帆 ■南九州市長賞 牛たちがなみだでわたる天の川 伊津部小4年 有村 忠ョ 特攻の空に散りゆく蛍かな 知覧中2年 大隣 沙帆 白南風になびく背中の世界地図 鹿児島玉龍高1年 西留優梨奈 ■南九州市教育委員会賞 手を合わす牛なきこやにせみの声 笠野原小5年 中尾 楓 赤とんぼ私の指は予約済 鹿児島玉龍中2年 菊浦 実優 聞こえない秋風感じる私の目 鹿児島聾学校高等部3年 下大薗舞子 ■南日本新聞社賞 秋空とイルカのしっぽあく手する 向花小3年 西尾 翔馬 五月雨を断ち切る一筆右払い 星峰中3年 吉永 彩夏 宿題を淡々とする終戦日 指宿高1年 久永 拓夢 ■鹿児島県教育委員会賞 見つめられかげ絵のきみがすきになる 荒川小2年 川口 恭兵 志望校決める窓辺のイワシ雲 舞鶴中3年 山口 夏奈 芥子粒の我ここにあり星月夜 明桜館高1年 後藤 愛里 ■鹿児島県俳人協会賞 いちりんしゃおうえんだんはせみのこえ 光神小1年 地主園歩輝 弾痕は静かに語る蓮の花 武中1年 末吉 康暉 大花火ぐずる妹を肩車 市来農芸高3年 木ア 雄貴 〔福永耕二〕(1938.1.4〜1980.12.4) 鹿児島県南九州市川辺町生まれ。ラ・サール高校在学中に水原秋桜子の主催する俳誌「馬酔木(あしび)」に投句。鹿児島大学在学中、20歳で初巻頭。1965年に上京、千葉県の私立市川高校に勤務。1971年にわずか32歳の若さで馬酔木編集長を務めるも、1980年に42歳の若さで志半ばにして死去。 → http://washimo-web.jp/Report/Mag-Fukunaga.htm |
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2010.12.08 | ||||
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