♪ジムノペディー第1番
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旅行記 ・九份の風景 - 台湾の旅(2)  2010.06
(きゅうふん)
山の頂上近くに古い街並みが残る九份(写真上)
     
 九份(きゅうふん、ジォウフェン)は、台北から東へ約45km、台湾北部の港町・基隆(チーロン)の近郊に位置する山あいの町です。山の中腹というより頂上に近い斜面に、へばり付くようにして古い街並みが佇んでいます(写真上)。地名は、清朝初期時代に九つの世帯が物を買うときにいつも『9つ分』と言っていたとか、物を9等分して分け合っていたとかに由来するそうです。狭い路地沿いの商店街には飲食店やみやげもの店が並び、石階段の街路沿いには当時の酒家(料理店)などの雰囲気を残す建物が残されているノスタルジックな街です。
 
台湾北部マップ(九份の位置)
 
レトロな風景
九份を象徴する茶芸館のひとつ『阿妹茶楼』(写真上・右下)
 いかにも雨が似合います(写真上)
 
現在では、映画のロケに使われた街路を中心に『悲情城市』と描いた看板を垂らしたレトロ調で洒落た喫茶店やみやげ物屋などが建ち並んでいて、かつての金鉱の町から観光地へとその姿を変えています。台北などの大都市から比較的手軽に遊びに行ける観光地として、週末を中心に多くの人々で賑わっています。また、宮崎駿監督のアニメ映画『千と千尋の神隠し』のモデルになった街だとも言われ、人気になっています(1)
もともとは何もない台湾の一寒村に過ぎないですが、19世紀末に金鉱が発見されると町が開けてきて、日本統治時代(1895~1945年)に町としての最盛期を迎えました。その後、1970年代に金鉱が閉山されてからは急速に衰退し、一時期は人々から忘れられた町となっていましたが、1980年代末に侯孝賢監督が、二・二八事件を描いた映画『悲情城市』のロケ地に使ったことで再び脚光を浴びるようになりました。
『悲情城市』の文字を掲げた阿妹茶楼(写真上)
 
 
 商店街
昭和を思い出させるような商店街(写真上)
九份で買った本革製品三点 
たくさんのお土産店や飲食店が雑然と並ぶ商店街は、臭豆腐を売る屋台などからところどころ強烈な臭気が漂ってきたりですが、その中を歩いていると、どこか昭和が感じられ、懐かしい気持ちになります。
  
芋圓(おーいん)は、イモの団子のことです。有名な『頼阿婆芋圓』(写真下)は、タロイモと小麦粉で練った団子や小豆、豆などがトッピングされたかき氷が美味しいとか。商店街には、面白く興味を引くものがたくさんありましたが、
革製品を売る店がいくつかあって、安くで売っていて良かったです。購入した3点(写真左下)は、ビジネスバック(¥1,1000)、セカンドバック(¥5,400)、携帯電話入れ(¥650)、いずれも本皮製品です。
有名な芋圓店『頼阿婆芋圓』(写真上)
遠望
九份から見た海の眺め(写真上)
九份から見る景色は、夕刻が近づいていて、しかもスコールのような雨のあとだったので夕暮れに煙っていました。この写真といい、上に掲載の各写真といい、いかにも『千と千尋の神隠し』の雰囲気がありますね。九份の麓の湾の向こうに見える港町・基隆(チーロン)は、台湾を代表する国際貿易港で、沖縄県の石垣島までのフェリーも出ているそうです。台湾の東100kmのところには、日本最西端の島・与那国島があります。
    
    
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