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♪アヴェ・マリア(カッチーニ) | ||
Piano1001 | ||
志田焼の里博物館 − 佐賀県嬉野市 |
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わが国の磁器の焼き物は、江戸初期の1616年に、朝鮮人陶工・李参平が佐賀有田の泉山に陶石を発見し、窯を開いたのが始まりですが、1700年前後には、佐賀県嬉野市の東端に位置する塩田町でも志田焼の生産が始まり、有田の高級磁器に対し、大衆向けの磁器が大量生産されました。大正時代からは、志田陶磁器株式会社によって建てられた工場が有名で、多くの磁器が生産され、志田焼の中心となりましたが、昭和59年(1984年)に閉鎖。その工場は現在、『志田焼の里博物館』として当時の建物のまま保存されていて、大正・昭和初期における磁器製造の全工程を見学できる貴重な施設となっています。訪ねた5月2日、恒例の春まつりを明日に控えて、構内はひっそりと静まり返っていました。 (旅した日 2008年05月) |
志田焼の里博物館 |
幕末の全盛期、志田地区には20以上の窯元と5つの登り窯があって、皿類が大量に生産され、全国に販売されました。 |
大正時代からは、志田陶磁器(株)によって建てられたこの工場を中心に、火鉢やとっくりなどが盛んに作られました。 |
しかし、昭和30年代までを全盛期として、昭和59年に工場は閉鎖。 |
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施設内には、石炭、重油を燃料とした釜が3基、20mの煙突2基、ロクロ、陶土工場、絵付け作業場、釉薬工場、鋳込み成形工場など21棟の建物があって、磁器つくりの全工程が見学できます。 |
日本でも最大級のものと言われ巨大な石炭大窯(写真上)は、横6.6m、奥行き12.4m、高さ3.5mあって、見る者を圧倒します。ムード満点の喫茶店の雰囲気です。窯入口には、五月人形が飾られていました。 |
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平成13年(2001年)に産業考古学会から産業遺産の認定を受け、また佐賀県遺産にも指定。 |
瓦の銀鼠(ぎんねず)の煙突のレンガ積み、そして新緑の緑。キレのある配色の中に安らぎがあります。 | ||
戦後の昭和に作られた製品が素焼きのまま並べられています。 |
ここは時間が止まった空間。そんな錯覚に陥ります。 |
そして、仕事場に残された諸々の道具。 |
昔の職人が休憩から戻ってきて今にも働き出しそうな感じがします。 |
向こうに積まれているのは石膏の型でしょうか(写真上)。 |
焼成場の窯は、炎の熱さがまだ残っているような煉瓦の色です。 |
明日からの春まつりの準備もおおかた終って、構内はひっそり静まり返っていました。 |
そして、季節の花が・・・、控えめに。 |
Data−志田焼の里博物館 |
住 所: 佐賀県嬉野市塩田町久間乙3073 /TEL:0954-66-4640 休 業 日: 毎週水曜及び年始年末 営業時間: 9:00〜17:00 /入場料:大人300円、小・中学生150円 公式サイト: http://www.shidayaki-museum.com/index.html |
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