植栽が多い中庭です。 |
アッバード朝、ムワッヒド朝の時代に拡張がなされ、13世紀カスティーリャによる征服の後も14世紀のペドロ1世を初めとする歴代の国王の手によって増改築が繰り返されました。中でも重要な国王は、『残虐王』とも『正義王』とも呼ばれるペドロ1世です。イスラムの服装をまとうほどイスラム文化に心酔していたペドロ1世は、このイスラム教徒の古城の重要性に目をつけ、これをムデハル様式の立派な城に改修しました。その後、16世紀の改修では、建築や彫刻もさらに充実し、素晴らしい庭園の数々が増築されていきました。今日、人形の中庭、乙女の中庭、大使の間などが、訪れる人々を魅了しています。 |
|
|
【アルカサルの歴史】セビリアのアルカサルは、スペイン王室の宮殿です。14世紀、カスティーリャ王国の国王ペドロ1世(在位1350〜1366年、1367〜1369年)の命により、イスラム時代の宮殿の跡地にムデハル様式で建設が始められたもので、グラナダのアルハンブラ宮殿を意識した構造になっています。また、15世紀から16世紀にも増築されたため、ゴシックやルネサンスなどの様式も混在しています。ムデハル様式は、スペインの建築様式で、残留イスラム教徒(mudajjan)の建築様式とキリスト教建築様式が融合したスタイルです。アルカサルの歴史は、10世紀のアンダルス=後ウマイヤ朝時代(756〜1031年)に西ゴート時代(560〜756年)の教会の跡地に総督府を築いた時に遡るといわれます。 |
|
城壁入口から見るファザード(正面玄関) |
|