♪五木の子守唄
愛唱歌集
石水寺 − 人吉・球磨を訪ねて(3)
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『人吉・仲よし・こころ良し』。人々は、人吉・球磨地方の気質を称してこう呼びます。四方を九州山地の山々に囲まれたこの地方は、明治43年(1910年)に肥薩線が開通するまでは、まさにかくれ里の名にふさわしい山峡の地でした。内部抗争など紆余曲折はあったものの、その隔絶された地理的要因ゆえに外部から大きな侵略を受けることなく、建久9年(1198年)、源頼朝の命をうけて、遠州(現在の静岡県)から初代・相良(さがら)長頼が着任して以来、明治維新までの約700年の長きにわたって改易なしで相良藩一藩による統治が続きました。この特異な地域性は、草深い山里におだやかで大らかであたたかな気性を醸成し、独自の仏教文化圏を形成したと言われています。人吉・球磨地方の旅行記をシリーズでアップロードします。第三回は、門前眼鏡橋と巨石をくりぬいた山門と海棠で有名な石水寺(せきすいじ)です。                      (旅した日 2005年10月)
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石水(せきすい)
人吉市の西のはずれにある石水(せきすい)寺は、応永24年(1417年)に永国寺の開山僧・実底超真和尚(じっていちょうしんおしょう)の隠居寺として建立された曹洞宗の寺院です。
石水寺の見どころは、門前の眼鏡橋と巨石をくりぬいたおにぎり形の山門、そして海棠(かいどう)の古木です。また、寺内には、石板の版画『十六羅漢図』や『地獄十王図』の掛け軸などが本堂屋根裏に展示されており、拝観することができます。

石水寺境内に立つ石仏

境内入口脇にある海棠は、開山記念に植樹されたと伝えられる樹齢が500年以上の古木で、4月上旬頃いっせいに薄桃色の花を咲かせます。

眼鏡橋越しに見る山門と石水寺

巨石をくりぬいた山門から門前を見下ろすと上の写真のように見えます。

眼鏡橋の下から見上げる石水寺

眼鏡橋は、嘉永7年(1854年)に、石工・太次郎によって架橋された凝灰岩の橋で、長さ21.4m、幅2.7m、高さ7.1mです。
下記の関連ページもご覧下さい!
旅行記 ・人吉城跡と青井阿蘇神社 −  人吉・球磨を訪ねて(1)
旅行記 ・永国寺(幽霊寺) −  人吉・球磨を訪ねて(2)
旅行記 ・茅葺の阿弥陀堂 −  人吉・球磨を訪ねて(4)
旅行記 ・紅葉の新宮寺 − 人吉・球磨を訪ねて

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