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| 坂元棚田 （日本の棚田百選） |
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| 坂元棚田（宮崎県日南市酒谷坂元）は、 日南市の最高峰小松山（988.8m）の南斜面標高250mに位置し、小松山を 水源に清らかな水が谷川から棚田へと流れ込んでいます。 |
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| 棚田の元地は、 集落共有の屋根を葺く茅を刈る原野で茅場（かやば）と よばれていたところです。 |
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| 全国でも珍しい棚田のオーナー制度が実施されています（写真上） |
| 起伏の少ない なだらかな傾斜地で、四季をとおして野の花が咲き、野鳥もたくさんいて、子供にとっては 広々とした楽しい遊び場だったようです。 |
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| その茅場が棚田へと 変わっていったのは昭和の初めで、国の補助事業を導入して大正の末から測量が始められ、昭和３年（1928年）５月に 坂元耕地整理組合を設立して同年９月から本格的に工事が始められました。 |
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| 工事５年間を費やし、 工事は22,583円と当時としては高額の費用をかけて昭和８年８月に約119枚、 ７ヘクタールの棚田が完成しました。 |
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| 石積みは全て現地の石を 利用したもので、小さな自然石と大石を割ったものを垂直に近い斜面に高く積み上げる技は大変難しく、 専門の技術者を雇い入れて工事は始まりました。 |
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| 工事が進むにしたがって 地元の人々も見よう見まねで技術を習得し、十数枚の田が出来上がった頃からは、 地区の人々を中心に家族総出で工事が進められたようです。 |
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| この棚田は馬耕（ばこう）を 前提としており、全国的に類をみない幾何学的に整備されたもので、１枚あたり約５アールの面積や 畦道（あぜみち）の幅などすべて馬耕の思想が見られます。 |
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| 開田と同時に、 灌漑（かんがい）用水工事も行われ、小松山中腹の赤ナメラ谷、半四郎窯谷の二つの谷から 約1500mの水路開削工事も進められました。 |
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| 開田当時は漏水が激しく、 田の表土も硬く、稲の収穫は現在の半分にも及ばない程でしたが、農家の努力によって年毎に 耕作し易くなり、徐々に増収へとつながっていきました。 |
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| 農林水産省は 平成11年（1997年）７月26日、文化的遺産や国土保全、動植物生態系の維持などを果たしている 役割を評価して『日本の棚田百選』に認定しました。 |
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| 平成18年（2006年）８月８日に 農業土木学会『上野賞』を受賞。同年10月６日〜７日に第12回全国棚田（千枚田）サミットが 開催されています。（以上、現地案内板から転載） |
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| 道の駅酒谷（写真下）は 坂元棚田への登り口近くにあります。国道222号を日南市から都城方面へ向かうと、美しい飫肥杉に囲まれた 日南ダム湖が現れ、その先に一際目立つ茅葺き屋根が見えます。 |
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