♪わすれな草(リヒナー)
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美山かやぶきの里 − 京都府南丹市美山町北村
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レンタカー(例によって軽自動車)を借りて、JR京都駅前を朝8時半に出発。市街を出て、国道162号線を北上。高雄を過ぎ、さらに北山杉の森林を左右に眺めながら北上すると出発して約1時間20分で、美山町に着きます。50戸ほどが軒を並べるこの集落には、今は珍しくなった茅葺(かやぶき)の家屋が数多く残っており、1993年(平成5年)、集落全体が国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。いつか訪ねたいと思い続けてきた美山かやぶきの里は、一面に黄色く色づいた稲穂と淡い白色の蕎麦の花の上にありました。             (旅した日 2008年09月)


美山かやぶきの里・北村
美山町のこの辺りは地理的には丹波国に属し、荘園制度があった頃から、人が住み着いて山稼ぎをして生計を立てていたといわれます。写真の茶色の穂が出たのは黍(キビ)です。
集落の中を貫く街道は、若狭の小浜から京に抜ける、いわゆる鯖街道の一つとされ、多くの旅人が行き来しました。
そうした歴史から、この集落の建築や生活様式は、いろいろな地方の影響を受けました。
この村は、50戸ほどの集落ですが、うち38戸が茅葺屋根の建築物です。
集落での茅葺家屋の数は、白川郷荻町(岐阜県)、大内宿(福島県)に次いで全国3位です。
保存地区の民家の約4割は、江戸時代に建築されたものといわれます。
その伝統的な様式は茅葺屋根で入母屋造、周囲に下屋を巡らし、棟をほぼ東西(川の流れの方向)に揃えており、棟飾りの千木(ちぎ)や破風(はふ)の意匠にも特徴があります。
昔話に出てくる民家を思わせる屋根形状の様式は、北山型民家と呼ばれます。
軒先にほおずきが吊るされ、百日紅が咲き残り、コスモスが咲き始めた”かやぶきの里”は、丁度初秋の頃でした。
木を組み合わせて棟を覆う構造の千木(ちぎ)は、地元では、”馬乗り”とか”雪割り”と呼ぶそうです。
築130年以上の昔のままのかやぶき民家をお宿にしている『お宿 とみ家』。重要伝統的建造物保存地区のまん中に有り、手作りの野菜を使った田舎料理の御馳走が楽しめます。
妻面上部の三角の破風(はふ)は構造美に優れています。穴が開いていて、煙出しとなっています。
カメラを構えていると、農作業着姿の人が下ってきてポストに投函。レトロな郵便ポストは現役のポストだったのです。
そして、郵便ポストから道をゆるやかに下った、集落の道の入口には農産物直売の小屋が建ててあります。
黄色く色づいた稲穂と淡い白色の蕎麦の花の波に浮いているような”かやぶきの里”の風景でした。
茅葺やおとぎの村に蕎麦の咲く ワシモ
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