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旅行記 ・中町こみせ通り − 青森県黒石市 2016.07.14
国の重要伝統的建造物群保存地区
黒石市 中町こみせ通り
西谷家(右手建物)から中村亀吉酒造店を見る『こみせ通り』
黒石市 八甲田山系の西すそ野に位置する黒石市は、弘前市街中心部から北東へ約10kmのところにあります。『日本の道百選』にも選ばれている中町通りの『こみせ』は、藩政時代から今に残るアーケード状の通路で、現在まとまった形で残されているのは、全国的にも類例がないといわれ、平成17年(2005年)に『国の重要伝統的建造物群保存地区』に指定されました。
日本一の『酒林』を吊るした中村亀吉酒造店
中町の『こみせ』 黒石市中町地区の『こみせ』は、藩政時代に考案された木造のアーケード。歩行者は、冬の吹雪や夏の日照りなどを避けながら、買い物もできます。四季を通して開放されていますが、柱の痕跡によると、『蔀戸(しとみど)』が入っていたとみられます。黒石は、明暦2年(1656年)に、黒石藩祖信英(のぶふさ)公が、津軽藩から分知されます。
木造のアケード『こみせ』
それ以来 330年余にわたり城下町として栄えてきました。とくに、青森方面へ通ずる街道の要衝であった中町は、造り酒屋や呉服屋などが軒を並べ、前町・横町とともに、商店街の中核を成していました。『こみせ』を主体とした『伝統的建造物群』は、全国でも唯一で、この中の『高橋家』は、国指定重要文化財です。 〜 以上、現地の『黒石こみせ祭実行委員会』の案内板から
『こみせ』から鳴海家住宅の方を見る
酒林(さかばやし) 酒林は元禄3年(1690年)に刊行された人倫訓蒙図彙(じんりんきんもうずい)によると、杉の葉を束ねて酒屋の店先に吊るして看板にし、その年の新酒が出来たことを知らせる印とした。球状になったのは寛政9年(1797年)頃だと云う。古典には酒神を祭る奈良県桜井市の大神(おおみわ)神社のある三輪山(みわやま)の御神木の杉で造ったとある。
『黒石市中町伝統的建造物グ群保存地区』の標識
酒蔵では酒神の依代として御加護を願うための御守にした。当店の酒林は、直径1.1間(2.1m)、重さ400貫目(1500kg)で日本一と自負している。酒林の製作は、杜氏対馬義昭であり、切妻造りの屋根は棟梁村上英治の傑作である。〜以上、中村亀吉酒造店の案内板より
鳴海家住宅の長い建物
鳴海家住宅 鳴海家住宅は文化3年(1806年)に創業した老舗の造り酒屋で、屋号『稲村屋』、愛称『菊乃井』。現在の主屋は創業時に建てられたもので、木造2階建て、切妻、妻入り、金属板葺き、桁行18間、梁間43間、外壁は真壁造、白漆喰仕上げ、開口部は格子戸、正面道路側には『こみせ』が取り付けられ長さは、23.5間(約43m)の規模を誇ります。
『高橋家住宅』(国指定重要文化財)
高橋家住宅(国指定重要文化財) 宝暦13年(1763年)頃の築と伝わる木造一部二階建て、間口10.9m、奥行20m、切り妻・妻入り亜鉛引き鉄板葺。東面に『こみせ』付き。津軽地方典型的な商家構造で吊上げ式大戸・通り土間・吹き抜け天井・出格子窓などを具備。高橋家は、享保2年(1717年)からこの地に住みつき、代々『理右衛門』を襲名。黒石藩御用たしの米商、屋号は『米屋』。 〜 以上、現地案内板から
『高橋家住宅』 
 『江戸時代の商家で味わう珈琲&水。くろいしおいしい水めぐり』とあります。現在は、高橋家14代当主の高橋幸江さんが喫茶店を営んでおり、天気の良い日は庭園でお茶をいただくことができます。井戸から汲んだ水でいれたおいしいコーヒー、手作りのあんみつが大人気だそうです。
『津軽黒石こみせ駅』
津軽黒石こみせ駅 こみせ通りでお土産を買うなら『こみせ駅』。店内には売り場のほかに食堂の「こみせ庵」があり、食堂奥のステージでは津軽三味線奏者による津軽三味線の無料生演奏が毎日行われています。こみせ駅営業時間 8:00〜18:00(冬期間 9:00〜17:00)、こみせ庵営業時間 10:30〜15:30(ラストオーダー 15:00)。
『かくじ広場』へ通じる通路
かくじ広場 『こみせ通り』から横道にそれた所にあるのが『かくじ広場』です。観光用にこみせ通りを模してつくった通り(ここには洒落たカフェや焼鳥屋、観光案内所などが並んでいます)を進むと、回廊通路のある芝生敷きの広い空間に出ます。『かくじ』とは裏地を意味する言葉だそうです。すなわち、商店街の裏地を利用してつくられた広場。
回廊を回した『かくじ広場』
平成9年(1997年)4月にオープンした広場で、広場沿いの通路は回廊になっていて、公衆トイレ・四阿(東屋)・せせらぎ等が配置されているほか、『恋よされモニュメント』や黒石市にゆかりのある4人の作曲家(明本京静、山田栄一、上原げんと、上原賢六)を顕彰した顕彰碑が建てられており、市民の憩い・待ち合わせの場所として利用されています。
 
 『黒石ゆかりの四大作曲家歌碑顕彰碑』
 
 
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