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大原美術館 |
喫茶エル・グレコ |
大原美術館に隣接した『喫茶エル・グレコ』(cafe EL GRECO)は、50年以上の歴史を持つ喫茶店です。元々は、大原美術館の設立者である大原孫三郎の事務所として大正末期に建てられたもので、先代の『エル・グレコ』の経営者が、大原家に訪れる貴賓の接待などで出入りしていた縁で大原総一郎(孫三郎の長男)の勧めを受けその事務所を喫茶店に改装しました。喫茶店の名前は、大原美術館に展示されている絵画『受胎告知』の作者エル・グレコの名に由来します。今では建物の外壁の全面を覆い尽くしているアイビー(蔦)が美観地区のなかに四季の彩りを添えています(3)(写真下)。 |
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児島虎次郎は、大原孫三郎の紹介で、石井十次の『岡山孤児院』に泊り込んで『なさけの庭』という絵を描きました。この絵が、東京府主催勧業博覧会美術展で一等賞を取り、おまけに、皇后陛下の目にとまり、宮内庁お買い上げとなりました。大原は大喜びし、児島に5年間のヨーロッパ留学をプレゼントします。その後児島は、日本の若い絵描きのために絵画の蒐集を孫三郎に頼みます。孫三郎は迷った末に許可を与え、モネ、エル・グレコ、ミレー等、世界の名画が次々に収集されました。児島虎次郎が47歳でなくなると、大原孫三郎は翌年の昭和5年(1930年に)、児島の絵と児島が収集した名画を保存展示するための美術館大原美術館を建設しました。 |
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