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旅行記 ・陰陽石と田の神 − 宮崎県小林市 2009.08.14
 小林の陰陽石
正面から見た『陰陽石』
小林市街中心から国道265号線を東北方向に約4キロ行った浜の瀬川の川岸に、高さ17.5mの男根の形をした岩と、周囲5.5メートルの女陰の形をした岩があり、『陰陽石(いんようせき)』と称されています。霧島火山帯の溶岩が造り出した自然の妙技で、男女一対であるのは世界でも珍しいといわれています。ここを訪れた野口雨情は、”浜の瀬川には二つの奇石 人にゃ言うなよ 語るなよ”という歌を残しています。
陰陽石神社の鳥居
験あらたかにして遠路わざわざ参詣され祈願される人も多く、旧藩時代には藩主が神司を遣し多くの領民を集めて生成化育護国豊穣と領民の幸福を祈願されたと云うこの神社は何の世から陰陽石神社と呼ばれるようになり現在に至っております。        
 陰陽石神社由来より
陰陽石神社
天下の奇石陰陽石は、昇天の竜がこの地に居合せた妙齢の美人に見惚れて降りそのまま化石となり名勝陰陽石になったいわれる。この地には古来より縁結び安産、工産、商産とあらゆる生産の開運の神であられる皇産霊神(むすびのかみ)が祭祀されており、どんなことでも一ことを祈願すれば必ず霊
鳥居の方から見る男根岩
          
 田の神像
陰陽石を正面に見る建物に展示されている田の神像
陰陽石を正面にみる川下の岸に建物を建て、そこに100体ほどの田の神像が展示されています。ほとんどが高さ30cm前後の農民(田の神舞)型をした小さな田の神像です。
なぜ陰陽石のところに田の神像かといえば、田の神像は生産、増産、豊作の神として陰陽石と通じるものがあるのです。もともと、頭に甑(こしき)のシキ(わら製の編み物)をかぶった農民型の田の神像の後姿は多くが亀頭状で陽石の形をしています。
また、宮崎県最古の田の神像である『仲間の田の神』(享保七年(1722年))と二番目に古い『新田場の田の神』(享保五年(1720年))がいずれも陰陽石からほど近い場所に建てられたのも、田の神像に生産への祈りが込められているからだと考えられています。
100体の田の神像とともに置かれている『種貸宝銭』(写真下)。『お金を入れると千倍になって返って来ると言い伝えられる。金運に強し』と説明板にあります。
種貸宝銭(写真上)
   田の神と無礼講  ⇒ 小林市の田の神   ⇒ 田の神さあ
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