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旅行記 ・かえんそや − 鹿児島県薩摩川内市入来町  2023.02.25
かえんそや
〜 入来麓のひな祭り 〜
『かえんそや』とは『かえましょう』という鹿児島の方言です。
入来(いりき)は県の北薩摩地域、
現在の薩摩川内市の内陸側の丘陵地帯に位置しており、ここの麓
(ふもと)集落は、かつての武家屋敷が
建ち並ぶ地区で、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
女の子が着飾って集まりました。
その保存地区の一角にある
旧増田家住宅で、令和5年2月25日(土)、『かえんそや』という、女の子の成長を祝うひな祭り行事が
行われました。『かえんそや』とは『かえっこしましょう』という鹿児島の方言です。
まず、一列に並んで自己紹介です。
入来の麓地区周辺で江戸時代末期の
頃から続いている行事で、着物に着飾った女の子たちが、自家製のお菓子を詰めた重箱を持ち寄って、
「かえんそや(交換しましょう)、かえんそや」と言いながらお菓子の交換を楽しみます。
重箱を開いて準備です。
女の子たちが持ち寄る重箱には、
『ふくれ菓子』、『いこもち』、『型菓子』といった鹿児島の郷土菓子が詰められており、母親たちは、
わが子が行儀よく振る舞えるかどうかを心配そうな面持ちで見守ります。
『かえんそや』が始まりました。
『かえんそや』は、女の子が
楽しみに待つ一年に一回の晴れ舞台。この日を目標に、箸の持ち方や礼儀作法などを学びます。
すなわち、『かえんそや』は伝統菓子と礼儀作法を伝える行事でもあったわけです。
お菓子の交換です。
この日、イベントはまず午後1時、
フォトコンテスト表彰式から始まりました。続いて、レクレーションダンス、三味線の演奏、入来川柳かるた大会が
ありました。最後に『かえんそや』が行われ、イベントは午後3時に終了しました。
どれにしようかな。
清色城跡に立つ入来小学校では
授業の一環として、3年生から6年生の児童たちが郷土の歴史を学び、観光等で訪れるお客さんに
学校周辺の史跡を案内する『ジュニア歴史ガイド』の取り組みを行っています。
先立っておこなわれた『入来川柳かるた大会』です。
『かえんそや』は、参加した
女の子全員の自己紹介があったあと、3名の入来ジュニアガイドの児童が
『かえんそや』の歴史や概要について説明して始まりました。
かるたを最もたくさん取った人が優勝です。

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