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法然院 〜 散椿 |
京都・東山の麓、 若王子神社と銀閣寺を結ぶ約2kmの疎水べりの 道を『哲学の道』といいます。 |
その哲学の道を 若王子神社から半分ぐらい歩き、右手に少し登った ところに法然院(ほうねんいん)はあります。 |
浄土宗系の単立寺院で、 寺の起こりは、鎌倉時代の初め、法然上人が弟子たちとともに、阿弥陀仏を昼夜に 六回拝む六時礼讃を勤めた草庵に由来するといわれます。 |
茅葺で数奇屋造りの 山門が、今なお鄙びた草庵の趣きを醸し出しています。その山門をくぐると 目に飛び込んでくるのが参道両側の盛り砂。 |
この白砂壇(びゃくさだん)と 呼ばれる盛り砂は水を表しており、その間を通ることは心身を清めて 浄域に入ることを意味しているといわれます。 |
その砂壇上に 描かれる波紋様は、4〜5日おきに季節に合わせ、例えは秋は紅葉の 葉だったり春は桜だったりと、描きかえられます。 |
また、境内には、 文学者・谷崎潤一郎夫婦、日本画家・福田平八郎、経済学者・河上肇、哲学者・ 九鬼周造など多くの学者や文人の墓があります。 |
法然院の 伽藍内および方丈内は通常は非公開ですが、 春と秋の二回特別公開されます。 |
春の特別公開は、 毎年4月1日から7日までで、秋の特別公開は 11月1日から7日までです。 |
その法然院を はじめて訪ねたのは、2013年11月末のこと。東山界隈の紅葉が どこも、度肝を抜くぐらい鮮やかな頃でした。 |
今度の訪問は、 法然院への二回目の訪問。春の特別公開が行われている 期間中の2017年4月4日でした。 |
法然院本堂の本尊は 阿弥陀如来坐像で、法然上人立像なども安置されています。また、方丈にある 狩野光信筆の襖絵は重要文化財に指定されています。 |
特別公開期間中、 伽藍内、方丈内の見学、重要文化財に指定されている襖絵や 屏風絵の鑑賞などが出来ますが、 |
一番のお目当ては、 春の特別公開期間中の7日間しか見ることのできない 『散椿のパフォーマンス』でした。 |
当山には 椿が多く、椿の時季には参道に散る椿が 名景として知られています。 |
また、本堂北側の 中庭には、三銘椿(五色散椿(ごしきちりつばき)・貴(あて)椿・ 花笠椿)が植えられていています。 |
手水鉢の 一面にぎっしり浮かせた鮮やかな椿、そして参道や石垣に さりげなく落とし置かれたた椿など、 |
春の 特別公開中には、椿の名所を意識した散椿の パフォーマンスが行われています。 |
苔むし 鄙びた草庵の趣きの中に、散椿(ちりつばき)の 赤がとても印象的です。 |
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