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国宝・姫路城 |
2009年6月27日に 着工し、5年の歳月と24億円をかけた『平成の大修理』によって、 美しい白鷺(しらさぎ)城が目覚めました。 |
シラサギが羽を広げたような 優美な姿から『白鷺城』の愛称で親しまれている国宝・姫路城。 姫路市の街中に悠然、煌々と輝いています。 |
白漆喰総塗籠造りの 鮮やかな白の城壁や5層7階の大天守と東、西、乾の小天守が 渡櫓で連結された連立式天守が特徴です。 |
平成5年(2003年)、 奈良の法隆寺とともに、日本で初めてユネスコの 世界文化遺産に登録されました。 |
その今、私たちが目にしている 姫路城の大天守は、慶長14(1609)年に建築されたもので、400年以上が経過した 現在でも、その美しい姿を残しています。 |
姫路城は、 『昭和の大修理』が昭和39年(1964年)に完了し、 『50年は保つ』といわれていました。 |
しかし、昭和の大修理から 45年が経過した時点で、漆喰壁をはじめ上層部の軒やひさしに傷みや汚れが 激しくなってきたため、本格的な修理が行われました。 |
『昭和の大修理』は、 全面解体の大規模な修理でしたが、今回は大天守の白漆喰の塗り替え、瓦の葺き替え、 耐震補強を重点とした補修工事が進められました。 |
2015年3月27日に グランドオープンし、約5年ぶりに一般公開が再開されます。その姫路城を、 竣工間近な2015年3月10日に訪ねました。 |
素屋根が撤去され、 また資材搬入用足場も撤去されていて、リニューアルの終った 大天守が美しい姿を見せていました。 |
大天守とその周辺への 立ち入りが可能になるのはグランドオープン以降になるということで、大天守には 登れませんでしたが、西の丸などを見学できました。 |
大天守の屋根瓦は、 8万枚にも及ぶそうです。すべての瓦が取り外され、1枚1枚ていねいに洗浄され、 割れや欠けなどがくまなくチェックされました。 |
かつての趣を残すため、 できる限り再利用しようと考えたからだそうです。動員された職人は、 延べ1万5000人。匠の技が集結されました。 |
さて、大天守のおおいが外され、 真新しい屋根があらわになった際、『白すぎる』と話題になりました。 確かに、写真でも白すぎて見えます。 |
以前に比べ外観が あまりに白く見えるのは、屋根瓦の継ぎ目に盛り上がるほど塗った 『屋根目地漆喰』のためだそうです。 |
瓦の隙間を埋めるように 漆喰を塗り込めることで、風雨や揺れに対する強度を高め、 仕上がりの美しさも格段に上がります。 |
実は、真っ白な漆喰の輝きは 永遠に続くものでなく、風雨にさらされ数年後には以前のような 落ち着いた色に戻るのだそうです。 |
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