♪メヌエット(パーセル)
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旅行記 ・有田陶器市 − 佐賀県西松浦郡有田町  2010.05.04
 有田陶器市
約4kmに渡って写真のような人波が続きます。
わが国の磁器製造は、慶長の役の際に、日本に連れて来られた朝鮮人陶工・李参平が1616年に、有田の泉山に陶石を見つけ窯を開いたのが始まりでした。そして、白磁の上に柿の実のような赤色を出す『赤絵』の技法が酒井田柿右衛門によって確立されました。
思い思いの装う衣で
有田の磁器は、ヨーロッパの王侯貴族の絶大な人気を得、多くの有田焼が輸出されるとともに、ドイツのマイセン窯などにも影響を与えました。有田(佐賀県西松浦郡有田町)は、400年の歴史が今に息づく磁器のふるさとです。 
楚々とした難波薔薇(ナニワイバラ)が咲き誇っている陶楽座さん
毎年、全国から100万人以上の陶磁器ファンが押し寄せて賑わいを見せます。例えば、今年(2010年)の人出は、5月2日(日)〜3日(祝日)が17万人から18万人、訪れた4日(みどりの日)が16万人で、5日までの人出の総数は110万人だったそうです(1)
その有田で、毎年ゴールデンウィークの4月29日〜5月5日の間に開催されるのが、日本最大級の有田陶器市です。有田駅から上有田駅までの約4kmの通りに600軒ほどの陶磁器の店が並びます。
路地に入ると日常の風景があります
期間中連日10数万人の人出
有田陶器市は今年で107回を数えました。1896年(明治29年)、有田で『陶磁器品評会』が始まりましたが、1915年(大正4年)の品評会の時、地元の陶磁器店が在庫品や等外品の『蔵ざらえ販売』を始めたのが有田陶器市の始まりでした。
第二次世界大戦後になると、半端モノや傷モノ、時には有田焼以外の低級品を含めて豊富に並べ安値で売るといったスタイルが確立し、客側の目利き、店側との駆け引きが楽しめるイベントとして隆盛しました(2)
郵便局では記念切手のセールスです
この建物はお食事処
のみならず、最近では、この陶器市に向けて造られる若手作家の作品や、陶器市の時期にしか見られない陶磁器の逸品、名作、話題作などが並べられるようになりました。
有田陶器市へは、西九州自動車道西九州自動車道(長崎自動車道の武雄JCT〜佐世保中央IC)が開通したことから自動車によるアクセスが比較的容易になりました。
瀟洒な佇まい
サービス2,000円とあります
手描きの大皿を買い求めました
期間中、九州山口陶磁展(美術工芸品および産業陶磁器) 、伊万里・有田伝統工芸士展、有田陶芸協会会員商品展、陶器市将棋大会、陶器市俳句大会、陶祖祭などのイベントも開催されます。
それでも、波佐見有田インターチェンジを下りてからの道路が渋滞し、臨時駐車場(有料)も大変混雑します。このため、初期の頃から最寄り駅(有田駅、上有田駅)まで臨時列車が運転されています。
立ち止まりたくなるアドバタイズメント
陶磁器のことはさて置いて・・・
【編集後記】
何に着目してどのような風景を撮った写真を載せるかによってページの伝える雰囲気も変わってきます。期間中連日10数万人の人出でごった返す有田陶器市ですが、通りを外れて一歩路地に入ると、そこには日常の有田の風景があります。
また、最近有田陶器市も瀟洒な構えの店が目立つようになったように思います。そうしたところに着目して写真を撮ったので、少し静かな雰囲気の有田陶器市のページになりました。作為的というより、それも一つの側面ということでしょう。
【参考にしたサイト】
(1)有田陶器市のホームページへようこそ!
(2)フリー百科事典ウィキペディア 有田陶器市
 磁器のふるさと・有田を訪ねて
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