コラム  ・旅へのあこがれ 〜 西馬音内盆踊り   
− 旅へのあこがれ 〜 西馬音内盆踊り −
7月7日から8日間出かけたスペイン旅行のレポートや旅行記をホームページにやっと連載し終えるともう10月に入っていて、いま日本国内はどこも秋の祭りがたけなわです。イスラムの香りを色濃く残すメスキータや大聖堂などの壮大なスペイン文化は大変魅力的でしたが、四季折々に自然や行事を楽しむ細やかな日本の文化もまた魅力的です。
 
10月〜11月は南九州でも、たとえば、高山やぶさめ祭り(10月16日)、きりしま隼人浜下り(同)、坊津ほぜどん(同)、妙円寺詣り(10月22日)、湯之尾神舞(11月23日)、住吉神社流鏑馬(同)、熊本県の八代妙見祭り(同)などなど、伝統芸能の祭りがてんこ盛です。10月16日(日)はどこへ行こうか迷いましたが、結局、坊津のほぜどんを観に行ってきました。
 
そんな折、カラオケ教室で練習する好い歌謡曲はないだろうかとネット検索をしていると、城之内早苗さんが歌う『西馬音内盆唄』(にしもないぼんうた)という歌に遭遇し(いま練習中です)、鳥海山の北東麓に西馬音内(にしもない)という小さな町(秋田県雄勝郡羽後町西馬音内)があり、そこに 700年近く踊り継がれてきている盆踊りがあることを知りました。
 
毎年8月16日から18日の間、4〜5種類の絹生地を合わせて縫ったあでやかで美しい『端縫(はぬ)い衣裳』や手絞りの『藍染め衣装』に編み笠を眼深くかむった、あるいは、いかにも妖しい雰囲気の黒覆面の『彦三(ひこさ)頭巾』をまとった踊り手が、かがり火を囲んで細長い輪をつくり、夜更けまで踊り続けます。
 
勇ましく鳴り響くにぎやかで野性的な囃子に対し、優雅で流れるように美しい踊りの対照がこの『西馬音内の盆踊り』の特徴で、あの富山県越中八尾の風の盆の踊りとはまた違った趣があるようです。城之内早苗さんの歌と西馬音内の盆踊りの一端が動画でみれます。
 
   城之内早苗/西馬音内盆唄
   西馬音内盆踊り
   西馬音内盆踊り
 
このような美しい伝統芸能があることを知ると憧れがふくらんで、旅心をくすぐられます。いつかぜひ観に行こう、と決めてしまうのです。継承体制や急増する観光客への対応の遅れ、商標問題など問題を抱えているようですが、 700年近く踊り継がれてきた伝統の踊りがこれからも継承されて行くことを願いたいです。
 


2011.10.19  
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