レポート  ・ハカ(Haka)   
− ハカ(Haka) −
2019年9月20日から11月2日に日本で開催のラグビーワールドカップ2019は、第9回のラグビーワールドカップで、アジアで初めて開催されたものでした。日本代表は史上初の8強入りを果たし決勝トーナメントに進出、準々決勝の南アフリカ戦に勝つことはできませんでしたが、日本中が盛り上がりました。
 
ところで、2019年10月30日に『ハカ対抗でイングランドに罰金 ライン越えの違反』などと題するインターネットニュースが配信されました。ラグビーに興味のある人でなければ、『ハカ』って、何のことかわかりませんね。
 
ラグビーのニュージーランド代表、オールブラックス(All Blacks)が試合前に行うパーフォーマンスが『ハカ(Haka)』です。そのパーフォーマンスを対戦相手であるイングランド代表がV字の陣形をとって見守ったとき、一部の選手がハーフウエーラインを越えてニュージーランド代表の陣地へ入ったというのです。
 
ハカ(Haka)は、ニュージーランドの先住民であるマオリ族の民族舞踊で、主に男性が踊るといわれます。本来はマオリ族の戦士が、戦いの前に手を叩き足を踏み鳴らして自らの力を誇示し、相手を威嚇する舞踊でした。
 
したがって、ハカは英語では、 battle cry または war cry(ウォークライ、闘いの雄叫び)といわれます。日本語では鬨の声(ときのこえ)、すなわち士気を鼓舞するために、多数の人が一緒に叫ぶ声ということになります。
 
ニュージーランドでは一般的な民族舞踊であり、相手に対する敬意や感謝の意を表する舞として披露されるそうです。国賓や海外からの渡航者を歓迎する舞として披露され、オールブラックスが国際試合前に舞うことで世界的に有名になりました。
 
結婚式、卒業式、開会式、歓迎式典、スポーツの試合など、いろいろな場面で目にする機会が多く、死者の御霊を供養し哀悼の意を表す形として、葬儀でハカを舞うこともあるそうです。
 
オールブラックスの踊るハカは『カマテ(KaMate)』という舞踊で、1810年にンガティトア部族長のテ・ラウパラハが踊ったものだそうです。テ・ラウパラハは敵に追われて、地下の食料庫に逃げ込み隠れていました。
 
這い出してみると目の前に人がおり、殺されると観念しましたが、幸運なことにテ・ラウパラハと親しい部族の長でした。救出された喜びと感謝の気持ちを込めて踊ったのがカマテだったそうです。
 
カマテの歌詞:
 
カ マテ! カ マテ!
カ オラ! カ オラ!
カ マテ! カ マテ!
カ オラ! カ オラ!
テネイ テ タナタ プッフル=フル ナア ネ イ ティキ
マイ ファカ=フィティ テ ラ!
ア ウパネ! ア フパネ!
ア ウパネ! カ=ウパネ!
フィティ テ ラ!
ヒ!
 
カマテの意味:
 
死ぬ! 死ぬ![2]
生きる! 生きる!
(以上を2回繰り返し)
見よ、この勇気ある者を。
ここにいる毛深い男が再び太陽を輝かせる!
一歩はしごを上へ! さらに一歩上へ!
一歩はしごを上へ! そして最後の一歩!
そして外へ一歩!
太陽の光の中へ!
立ち上がれ!
 
【参考サイト】
本レポートは、ハカ (ダンス) - Wikipedia を参考(部分転載)にして書きました。
   

ハカを舞うマオリ族の男性たちを描いた肖像画(1845年ごろ)
出典:ハカ (ダンス) - Wikipedia
1904年、ルアトキ(ベイ・オブ・プレンティ地方)を訪問した
ランフリー総督訪問団を歓迎しハカを舞うマオリ族の男女(1904年3月撮影)
出典:ハカ (ダンス) - Wikipedia
ラグビーニュージーランド代表の対フランス戦のハカ(2006年)
出典:ハカ (ダンス) - Wikipedia

2019.10.30
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