コラム | ・最近の作句から〜糸瓜 |
− 最近の作句から〜糸瓜 − |
糸瓜(へちま、いとうり)はインド原産のウリ科のつる性一年生草本。日本には室町時代に中国から渡来したという。夏に黄色い雄花と雌花とを開き、秋に濃緑色の実を結ぶ。糸瓜棚に実が10本近くがぶら下がっているが、どれ一つ真っ直ぐではない。 それぞれに程よき曲がり糸瓜棚 自宅のそう広くない裏庭に棚を設えて糸瓜を植えた。設えた棚自体が勝手口の出入りに支障になることはない。蔓が生長して棚の上まで伸びて行き、葉が茂ってきた。やがて黄色の花が咲き、実がなって長く垂れ下がってきた。 糸瓜に頭ぶつけし勝手口 生育旺盛で、病害に強く草勢も強い。比較的土地を選ばないから栽培が容易。果実は長形で肥大が早い。特に『太ヘチマ』と呼ばれる品種は、露地栽培向けの品種で、長くて太い実がなる。したがって重い。 終日を自重に耐へて太糸瓜 晩秋に茶色くなった糸瓜の果実を水にさらして軟部組織を腐敗させて除き、繊維だけにして作ったヘチマたわし。化学製品に押されて近年は見られなくなっていたが、化学繊維に囲まれた生活を見直す一環として、再びヘチマたわしが見られるようになったという。 糸瓜の大器晩成たはし哉 実が完熟した頃、地上30〜60cmほどのところで蔓(茎)を切り、根側の切り口をビン容器に差し込んで、口元を綿栓で塞いでしばらく置くと、根から吸い上げられた水がビン容器に溜まる。このへちま水は、肌のキメを整え、うるおいをあたえる弱酸性化粧水となる。 シャネルより糸瓜コロンの歳となり |
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2023.09.20 | ||||
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