レポート  ・第27回南九州市かわなべ青の俳句大会   
− 第27回南九州市かわなべ青の俳句大会 −
鹿児島県南九州市川辺出身の俳人・福永耕二をしのぶ『南九州市かわなべ青の俳句大会』は、今年(2025年)で第27回を数えました。今回は県内外の小中高校・特別支援学校の児童生徒6万3280人から11万6480句が寄せられ、最高賞の福永耕二賞をはじめ19の特別賞、特選・入選・佳作、学校賞が選考され11月29日に表彰式がありました。
特別賞に選ばれた19の句を紹介します。
 
 ■福永耕二賞
   
  陽炎に切りこむようにペダルこぐ
               
■鹿児島県知事賞
 
  作業着の色がこくなる父の汗

  蝉の羽化深夜の闇に光生む

  泣く私叱る母いて梨甘し
   
■南九州市長賞
 
シュワシュワのラムネのれっしゃのどとおる

  カブトムシ戦い抜いた面構え

  産声が家を彩るお盆かな

■南九州市教育委員会賞
 
  たんざくにママのしゅっさんいのるなつ

  青嵐まだ名をもたぬ夢ひとつ

  誰ひとり話さぬ街に西日濃し

■南日本新聞社賞
 
  衣がえわたしとわたしのせい比べ

  シャッターに写せなかったせみの声

  溶接やしたたる汗と飛ぶ火花

■県教育委員会賞

ひゃくメートルせんしゅのあしはかざぐるま

  最後までマウンドに立ち夏終わる

  遠ざかる甲板の友春寒し

■県俳人協会賞

  アカショウビンぼくのピアノと歌いだす

  夏真昼祖父の背中とさとうきび

  街震わすおぎおんさあの太鼓かな


鹿児島市立坂元小6年 湯場ア 栞



さつま町立盈進小6年 原田 陽凪

 鹿児島市立鹿児島玉龍中1年 北山 愛珠

 徳之島高2年 重久 歩由



さつま町立薩摩小2年 久保 汐莉

姶良市立加治木中3年 打詰 愛斗

徳之島高3年 杉  琴音



鹿児島市立紫原小4年 渡辺 経

姶良市立加治木中2年 藤井 翔太

出水市立出水商業高2年 坊木 彩花



鹿児島市立草牟田小5年 坂口 佳歩

鹿児島修学館中1年 二宮 愛彩

加治木工業高3年 石野田瑛大



鹿児島市立田上小1年 若松 昴大

東串良町立串良中3年 永田 藍

隼人工業高2年 板崎 太晟



奄美市立朝日小3年 桑代 純士

奄美市立赤木名中3年 盛  琥珀

蒲生高3年 三浦 穂花


《福永耕二》(1938.1.4〜1980.12.4)
鹿児島県南九州市川辺町生まれ。ラ・サール高校在学中に水原秋桜子の主催する俳誌「馬酔木(あしび)」に投句。鹿児島大学在学中、20歳で初巻頭。1965年に上京、千葉県の私立市川高校に勤務。1971年にわずか32歳の若さで馬酔木編集長を務めるも、1980年に42歳の若さで志半ばにして死去。
          → http://washimo-web.jp/Report/Mag-Fukunaga.htm
  

2023.11.30
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