レポート  ・第25回南九州市かわなべ青の俳句大会   
− 第25回南九州市かわなべ青の俳句大会 −
鹿児島県南九州市川辺出身の俳人・福永耕二をしのぶ『南九州市かわなべ青の俳句大会』は、今年(2023年)で第25回を数えました。今回は県内外の小中高校・特別支援学校の児童生徒6万3263人から11万5622句が寄せられ、最高賞の福永耕二賞をはじめ19の特別賞、特選・入選・佳作、学校賞が選考され11月25日に表彰式がありました。
特別賞に選ばれた19の句を紹介します。
 
 ■福永耕二賞
   
  八段を踏み切り夏の風に乗る
               
■鹿児島県知事賞
 
  マスクとり入道雲をすいこんだ

  朝顔の人には見せぬ夜の顔

  祖父の山筍を掘る父を追う
   
■南九州市長賞
 
  ぼくよりもおうえんの母のひやげ顔

  風薫る英検終わりの帰り道

  島の夏夜空に響くチヂンの音

■南九州市教育委員会賞
 
  きらきらとはっぱのうえにまるいうみ

  ケンカして甘くなりたいレモンかな

  宿題のはかどる今日の月涼し

■南日本新聞社賞
 
  手のあせを何どもふいてさかあがり

  樽神輿夏を一緒に担いでく

  寒稽古一番乗りで矢を番う

■県教育委員会賞

  かけ足に小ぜにもはずむ夏まつり

  夏休み私が手掛ける物語

  冷麦茶上下にはしるのどぼとけ

■県俳人協会賞

  国宝級稲刈りあとの塩にぎり

  焼き芋を二等分して冬の路

  受験の日祖父の形見の腕時計


姶良市柁城小4年 岡部 千陽



大崎町立野方小6年 和田 湧理

 鹿児島市立伊敷中3年 増重 匠真

 鹿児島県立武岡台高1年 稲田 美空



姶良市立加治木小5年 椎木 秀人

霧島市立隼人中3年 松田 結衣

鹿児島県立奄美高2年 中馬 汐理



鹿児島市立石谷小1年 吉留 瑛祐

志布志市立宇都中2年 松下 蓮

鹿児島県立蒲生高1年 安田 龍信



鹿児島市立星峯東小3年 地福 隼

霧島市立隼人中2年 廣原 琉衣

鹿児島県立伊集院高2年 稲本 陽太



姶良市立重富小3年 長ア 悠真

姶良市立蒲生中3年 郡山 麗奈

鹿児島県立甲南高3年 内田 康毅



東串良町立池之原小6年 市園 心羽來

ラ・サール中1年 稲盛 智人

鹿児島県立武岡台高3年 三園 翔太


《福永耕二》(1938.1.4〜1980.12.4)
鹿児島県南九州市川辺町生まれ。ラ・サール高校在学中に水原秋桜子の主催する俳誌「馬酔木(あしび)」に投句。鹿児島大学在学中、20歳で初巻頭。1965年に上京、千葉県の私立市川高校に勤務。1971年にわずか32歳の若さで馬酔木編集長を務めるも、1980年に42歳の若さで志半ばにして死去。
          → http://washimo-web.jp/Report/Mag-Fukunaga.htm
  

2023.11.30
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