レポート  ・第24回南九州市かわなべ青の俳句大会   
− 第24回南九州市かわなべ青の俳句大会 −
鹿児島県南九州市川辺出身の俳人・福永耕二をしのぶ『南九州市かわなべ青の俳句大会』は、今年(2022年)で第24回を数えました。今回は、県内外の小中高校・特別支援学校の児童生徒6万5727人から12万386句が寄せられ、最高賞の福永耕二賞をはじめ19の特別賞、特選・入選・佳作、学校賞が選考され、11月26日に表彰式がありました。特別賞に選ばれた19の句を紹介します。
 
 ■福永耕二賞
   
  いつもよりほしがかがやくきゃんぷのひ   
               
■鹿児島県知事賞
 
  見送りで飛びこむぼくは漁師の子   

  原爆も花火も人の思い付き 

  くい違う三者面談青嵐 
   
■南九州市長賞
 
  ながれ星早くせんそう終わらせて

  隼人塚鬼の秘密を知った夏  

  草青む私ほどではないけれど

■南九州市教育委員会賞
 
  猛暑日や日ざしさえぎる父のかげ

  山小屋の窓一つなり星月夜

  気魄込め弾む円陣日焼けの手

■南日本新聞社賞
 
  ふうりんもきいておぼえた九九げいこ

  植えきった田んぼ三枚祖父と吾

  海の上空が打ち出す流れ星    

■県教育委員会賞

  バス停を傘が彩る送り梅雨

  虹の先未来へつなぐ橋がある 

  紅葉狩り形の違う影落とす

■県俳人協会賞

  秋の風プールサイドのビート板

  初盆で亡き祖母思う花鋏 

  明暗を分ける一点蝉しぐれ


鹿児島市立向陽小1年 里光陽翔



薩摩川内市立里小6年 石原 航介

 南九州市立川辺中3年 有薗 和希

 奄美高3年 田中 梨瑞



鹿児島市立谷山小3年 浜田 結衣

霧島市立隼人中1年 秋丸 璃子

鶴翔高2年 中村 爽椰



池田学園池田小4年 猪俣 美咲

霧島市立舞鶴中3年 萩原 遥夏

甲南高3年 田中 花奈



指宿市立山川小2年 鳥越 莉紗

霧島市立霧島中1年 八ヶ代大三郎

川内商工高1年 中村妃実華



霧島市立富隈小学校6年 川浪 奏愛

鹿児島純心女子中1年 桑波田ミリヤ

武岡台高2年 井田 侑希



三島村立三島片泊学園6年 石原亜花莉

志布志市立有明中2年 鉾立 愛莉

加治木高3年 岩下 梓


《福永耕二》(1938.1.4〜1980.12.4)
鹿児島県南九州市川辺町生まれ。ラ・サール高校在学中に水原秋桜子の主催する俳誌「馬酔木(あしび)」に投句。鹿児島大学在学中、20歳で初巻頭。1965年に上京、千葉県の私立市川高校に勤務。1971年にわずか32歳の若さで馬酔木編集長を務めるも、1980年に42歳の若さで志半ばにして死去。
          → http://washimo-web.jp/Report/Mag-Fukunaga.htm
  

2021.12.22
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