レポート  ・第21回南九州市かわなべ青の俳句大会    
− 第21回南九州市かわなべ青の俳句大会 −
鹿児島県南九州市川辺出身の俳人・福永耕二をしのぶ『南九州市かわなべ青の俳句大会』は今年で第21回を数え、県内外の小中高校・特別支援学校の児童生徒6万9583人から12万7390句の応募があり、最高賞の福永耕二賞をはじめ19の特別賞、特選・入選・佳作、学校賞が選考され、11月30日、同市川辺の市民交流センターひまわり館で表彰式がありました。特別賞に選ばれた19の句を紹介します。
 
■福永耕二賞
 
  数学を苺ミルクで流し込む             川辺高1年 國光  蓮
               
■鹿児島県知事賞
 
  カレンダー海水浴と太く書く       南九州市立大丸小5年 土岩 流音
 
  背を向けて向日葵今は反こう期      志學館学園中等部1年 小林  碧
 
  雪催木工室の木屑舞う             川内商工高3年 田邊屋優亜    
■南九州市長賞
 
  せいちょうをせなかでみてるらんどせる  阿久根市立折多小1年 谷尾 海俐
 
  新しいスパイクで蹴る雲の峰        霧島市立霧島中2年 脇田  蓮
 
  天井に潜み聞こゆる貂の声            錦江湾高2年 上野 遥斗
 
■南九州市教育委員会賞
 
  大海に泳ぎに行こうこいのぼり      南九州市立清水小3年 山下 丈人
 
  炎天下唇かんでノーサイド          鹿児島玉龍中2年 甫立 煌介
 
  春日和新たな友と登校す             武岡台高3年 西森 珠音
 
■南日本新聞社賞
 
  せみの声もののけの森ふるわせる   鹿児島市立錦江台小3年 宮ケ谷瑠璃衣
   
  マウンドの君が大きく見える夏      志布志市立有明中1年 菅田 空来
 
  月見酒別れた父を思い出す             甲南高2年 江頭 向夏
 
■県教育委員会賞
 
  空には海を地には雲描く画家の夏   薩摩川内市立東郷学園義務教育学校5年
                                 荒武 貫仁
 
  日傘さす母まで届け本塁打        鹿児島市立西陵中3年 松元  優
 
  甘くなる友との会話金木犀           川内商工高3年 木下 彩奈
 
■県俳人協会賞
 
  ツバメ飛ぶ親の愛だけ巣に残し      出水市立大川内小6年 原  陽奈
 
  獲ったどー空に雄叫び手には蛸         県立楠隼中3年 吉野未来音
 
  はちまきを結びて挑む冬の夜            甲南高1年 大重 由佳
 
《福永耕二》(1938.1.4〜1980.12.4)
鹿児島県南九州市川辺町生まれ。ラ・サール高校在学中に水原秋桜子の主催する俳誌「馬酔木(あしび)」に投句。鹿児島大学在学中、20歳で初巻頭。1965年に上京、千葉県の私立市川高校に勤務。1971年にわずか32歳の若さで馬酔木編集長を務めるも、1980年に42歳の若さで志半ばにして死去。
          → http://washimo-web.jp/Report/Mag-Fukunaga.htm
  

2019.12.04
あなたは累計
人目の訪問者です。
 − Copyright(C) WaShimo AllRightsReserved.−