♪火鉢
TAM Music Factory

           
        
旅行記 ・座喜味城跡 − 沖縄県読谷村 2012.05
 
座喜味城跡(世界遺産)
座喜味城郭跡はここから松林を上ったところにあります。
那覇空港から国道58号線を
利用して車で約50分。読谷(よみたん)村は、沖縄本島の中部西海岸の
東シナ海にカギ状に突き出た半島の村です。
 
松林を上りきると座喜味城の正面
その読谷村にある座喜味城(ざきみじょう)跡を
初めて訪れたのは十数年前のことでした。石灰岩で築かれた城壁の織りなす曲線幾何学の美しさに
魅せられ、いつか写真を撮りに来たいとずっと思ってきました。
一の郭とアーチ門
今回、五月の連休に
訪れた沖縄の二日目の朝、那覇市は土砂降りの雨。しかし、すでにレンタカーを借りていたので、
一先ず現地まで行ってみることに。
一の郭のアーチ門。アーチ中央に『クサビ石』が見えます。
ところが、読谷に着く頃には
幸い雨も止んでくれて、十数年振りに見る座喜味城跡をなんとか
写真におさめることができたのでした。
二の郭のアーチ門。向こうに見えるのが一の郭のアーチ門。
座喜味城は、
15世紀の初頭建築家としても名高い護佐丸(ごさまる)によって
築かれたといわれます。
城跡の最も高いところ(?)
標高120m余の
名護層からなる小高い台地を石灰岩の切石積(きりいしづみ)で
取り囲んで築かれています。
城内は演劇が行われるなど、広く利用されているそうです。
城郭内の面積は
4,012m2で、沖縄のグスク(城)としては中規模のものだそうです。城は2つの郭からなる
連郭式の形態になっています。
一の郭のアーチ門(左)と二の郭のアーチ門(右)
一の郭と二の郭に
アーチの門がそれぞれ一つずつ造られていて、アーチ石のかみ合う部分には、門の表と裏両面に
クサビ石がはめられているそうです。
城壁の向こうに広がる読谷村の風景。
これは他のグスク等には
類例がみられないものであり、座喜味城のアーチ石門は沖縄の現存する
アーチの中で最古のものと見られています。
生き生きと生えた草が城跡の雰囲気を醸し出していました。 
 座喜味城跡は、
1977年の本土復帰に伴って国の史跡に指定され、翌年の10月から沖縄県ではじめて史跡整備事業が
文化庁と県の補助を受けて開始されました。
石灰岩の石を緻密に積んでつくられた城壁。
整備事業に伴う
遺構発掘調査において、15世紀から16世紀までのものと見られる中国製の青磁(せいじ)や
陶器、古銭などが出土したそうです。
雨上がり、地面の赤色が一段と鮮やか
城跡は、
第二次大戦において一の郭内に日本軍の高射砲陣地が築かれ、戦後には米軍の
レーダー基地が置かれました。
曲線が織りなす美しさに魅せられます。
米軍のレーダー基地が
置かれため一部の城壁が破壊されましたが、整備の始まった翌年返還され、
城壁の復元が行われ1982年に完了しました。
見物客がひっきりなしに訪れていました。
2000年11月、
首里城跡などとともに、琉球王国のグスクおよび関連遺産群としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に
登録されました(登録名称は座喜味城跡)。
一の郭のアーチ門から二の郭のアーチ門へのアプローチ
城壁の上に立つと、首里・那覇をはじめ
本島西側本部(もとぶ)半島や東シナ海に浮かぶ慶良間(けらま)諸島・久米島・伊江島・
伊江屋諸島が眺望できる要害の地であることがわかります。
城壁は石灰岩独特の肌合いを見せていました。
 
 レポート ・グスクと沖縄の歴史
あなたは累計
人目の訪問者です。
 

Copyright(C) WaShimo All Rights Reserved.