旅行記　・水の都　ヴェネツィアへ

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旅行記　・水の都　ヴェネツィアへ－イタリア（１）　2014.07

水の都ヴェネツィアへ

ヴェネツィア本島（ヴェネツィア市街地）は、かつては
海上に浮かぶ孤島でしたが、オーストリア帝国支配下時代の1842年に鉄道が開通し、その後、自動車用道路の
『リベルタ橋』が架けられ、本土との往来が容易になりました（写真上）。

鉄道も車も、
『リベルタ橋』を渡ったところにある『ヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅』と
『ローマ広場』（写真上）までです。

そして、本島内は
自動車だけでなく、自転車も使用を禁止されています（但し、乳母車、車椅子は可）から、
島内は徒歩か船で移動することになります。

ヴェネツィア（Venezia )　ヴェネツィアはヴェネト州の州都で、アドリア海の最奥部のラグーナ（干潟）に発達した『アドリア海の真珠』などと呼ばれる水の都です。現在約６万人が住み市街地を形成しているヴェネツィア本島と 100を超える島々、そしてメストレなどの本土側からなり、行政単位の市としての人口は現在約26万人。４～５世紀のゲルマン民族の大移動によって追われた西ローマ帝国の避難民が自治政府を形成しヴェネツィア共和国となりました。12世紀以降東西貿易の中継地として発展し、1204年には十字軍と共にコンスタンチノーブルを征服するなど、15世紀まで全盛を誇りましたが、ナポレオンの侵略によって崩壊しました。水上バス乗り場（Map3の③）から宿泊先のホテル（Map3の⑤）へ行き着くまでの風景を以下にアップロードしました。

地図が示すように、ヴェネツィア本島内は
運河が発達しています。150をこえる運河が入り込んでおり、運河には、
400におよぶ橋がかっているそうです。

それらの発達した運河を用いて、
水上タクシー、水上バス、渡し船などが頻繁に運行されています。バスを降りて、
５分程度歩くと水上交通の乗り場に着きました。

私たちのツアーは、
添乗員１名を加えて２３名でした。２艘（そう）のボート（水上タクシー）に
分かれて乗り込みました。

さぁ～、宿泊するホテルに
向かって出発です。水上タクシーの乗組員は、男性の運転手の他に、補助員の女性が
乗り組むのがルールのようです。

北西から南東にかけて逆Ｓ字を描いて
島内を二分して流れるカナル・グランデ（大運河）の北西の河口は、行き交う船、停泊している船で
ごった返しています。水上バスも見えます（写真上）。

運河にかかるいくつもの橋。
それらの橋はすべて人が歩行して渡るための橋です。船が橋に近づくと
橋をゆく人々が船を見下ろします。

分岐する運河のそれぞれにかけられた２つの橋。
デザインも違えてあって見飽きることがありません。水の都ヴェネツィアなではの風景でしょう。
水上タクシーはノーヴォ川からカ・フォスカリ川へ入ります。

私たちの２艘の水上タクシーは、
北西からカナル・グランドに入り、右折してノーヴォ川へ。さらにカ.・フォスカリ川と
いう運河を通って、再び南東側のカナル・グランドに出ました。

再びカナル・グランドに出ます。
左折して北上します。カナル・グランデは、陸でいえば大通りにあたり、水運の軸となる水路です。
運河の長さは3800m、幅30～70m、水深は5mあります。

『世界で最も美しい通り』と
呼ばれるカナル・グランデを水上タクシーは優雅に進みます。ゴシックやルネサンス、バロックの様式など
両岸の多岐にわたる様式の建造物はまるで宮殿群のようです。

さらに北上すると、
別名を『白い巨象』とも呼ばれるリアトル橋が見えてきます。左背後に尖塔の見えるこの風景は
カナル・グランデの定番の風景となっています。

右岸にはゴンドラ（手漕ぎボート）乗り場があります。
何世紀もの間、島内の輸送をになったのは、ゴンドラでしたが、今は、水上バスやフェリーが市民や貨物を
運んでいて、ゴンドラはもっぱら観光に利用されています。

私たちの２艘の水上タクシーは、
カナル・グランデに別れを告げて右折し、Ｓ．ルーカ川と
いう運河に入っていきます。

観光客を乗せたゴンドラで
込み合っていますが、水上タクシーの方が優先されるのでしょう、”そこのけ、そこのけ”と
ばかりに、ゴンドラのいる中をかき分けて進みます。

潜る橋は、幅、高さともにぎりぎり。
それでも、船を擦（こす）らせることなく、巧みな操縦で進みます。
乗っている客は冷や冷やです。

ゴンドラを操るイケメン。
着ているシャツも明るくほがらか風、いかにもヴェネツィアといった感じ。
赤煉瓦と漆喰壁の色合いもおだやかです。

空を見上げれば、
年代物の建物が運河に沿って運河の幅だけ青空を切り取っています。
雲一つない天気に恵まれました。

ヴェネツィアの建物はレンガ造りが基本で、
レンガ壁には防水と風化から建物を守る目的で漆喰（しっくい）が塗られ、その上から色が塗られていますが、
漆喰が剥がれ、レンガがむき出しになっている建物も多く見られます。

運河い沿いの家々では、
ベランダに鉢植えの花を置いたり吊るしたりして、観光客の目を楽しませてくれています。
橋の上の人の賑わいも雰囲気を盛り立ててくれます。

船着き場のしるしでしょうか、
理髪店を思い出させる杭のある場所にボートは接岸しましたが、宿泊する
ホテルの裏口です。ここから直接ホテルに入れます。

ホテルにチックイン後、
小休止して外にでれば、夕暮れが近づいています。道も狭く、まるで迷路みたいです。
これでは通ろうにも、車も自転車も通れません。

毎年２月末から３月初めまでの
２週間行われヴェネツィアのカーニバルは、世界の三大カーニバルの一つに数えられています。至る所で、
『マスケラ』という変装用仮面などのカーニバルグッズが売られています。

狭い路地にあるレストラン『Antica Carbonera』は
夕食を取ったお店。イタリアでの食事は、スープ、野菜が出てこない代わりに、
ワイン（私たちの場合はもっぱら白）をよく飲みました。

夕食を取って外にでると、
夕闇が迫り来る中で、狭い路地の両側に連なる店々のウインドウには明々と明りが灯されています。
それを待っていたかのように、そぞろ歩きの人の数も増えてきます。

リアルト橋まで歩いてみると、賑わいを見せていました。
この橋の周辺は海抜が比較的高いため、早い時期から集落ができ、商業の中心地となっていました。
橋の上にはアーケードが作られ、商店が並んでいます。

昼間の光景はまだ見ていないサン・マルコ広場を
先んじて夜景の見物となりました。共和国時代の政治・宗教の中心地で、18世紀末に
ナポレオンが占領したとき、『屋根のない宮殿』と絶賛したといいます。

サン・マルコ広場には、
３つの古いカフェがあります。最も古いのが1720年創業の『カフェフローリア』（Caffe Florian）で、２番目に古いのが、
1775年創業の『カフェクアードリ』（Caffe Quadri、写真上) です。

そして、1869年創業の
『カフェラヴェーナ』（Caffe Lavena、写真上）は、ワーグナーもよく通い、このカフェで作曲を行って
いたそうです。いずれのカフェでも、生演奏が楽しめます。

サン・マルコ大聖堂も夕暮れの中で幻想的でした（写真上）。
ミラノからバスで移動してヴェネツィアに入った一日は、かくして暮れました。下の写真は、泊まった
『Hotel Bonvecchiiati』( ホテル・ボンヴェッキアティ）です。

⇒　レポート　・ヴェネツィアについて

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