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旅行記 ・十和田ホテル − 秋田県小坂町 2016.07.13
国登録有形文化財
十和田湖ホテル
十和田ホテルは、国際情勢の緊迫などで幻となった
昭和十五年の東京オリンピックを前に、日本を訪れる外国人観光客のための宿として、政府の要請で建てられたホテルの
ひとつであり、秋田県が昭和十一年に着工、十三年に完成し、十四年にオープンしました。
当時、秋田・青森・岩手の三県から
宮大工八十名を集めて技術を競わせたと伝えられていますが、日本三大美林の天然秋田杉の巨木を巧みに
配した木造三階建てで、外壁は杉の半丸太を張りつめています。
また、各部屋の床の間、天井、格子戸などの
意匠も一つ一つ異なり、それぞれが違った趣と表情を見せています。さらに、どの客室からも十和田湖を
眺望することができ、あたかもホテルの庭であるかのようなたたずまいとなっています。
設計は日本大学工学部土木建築科教授で
あった、長倉謙介氏により行われました。 長倉氏は十和田ホテル建設のためヨーロッパ視察にも出かけたと
いわれ、その成果が北欧の山荘を思わせる外観によく現れています。
様々な工夫を凝らした「木」の趣は、
いまなお学ぶべきものがあり、文化財的価値も高いといえます。 第二次世界大戦後、一時、米軍に接収されましたが、
昭和二十七年に秋田県が買い戻し、三十四年からは秋田県観光公社が運営に当たりました。
昭和三十六年秋田国体に際しては、
昭和天皇、皇后両陛下にご宿泊賜り、また各皇族方をはじめ吉田茂元首相やライシャワー元駐日大使など、
数多くの各界知名人にご利用いただいています。
建築後七十有余年を経たとはいえ、
樹齢の長い杉材を主体とした建物本体は頑丈そのものであり、
逆に年を重ねるごとに磨きがかかってきています。
特に、柱に使われている丸太は
ますます独特の光を放ち、訪れる人々に驚きと感動を与えて、木造建築の
真髄を語るにふさわしい建物といえます。
平成十年に、風雪による外壁の
老朽化と陳腐化した機能の大改修を終え、日本の伝統を生かしながらも
居心地のよいホテルとして営業を再開しました。
日本で最も美しい湖の畔で歴史を刻む十和田ホテルは、
いつまでも当時の美しさを失うことなく、来たるべき百周年、二百周年へと限りなく「伝統ある歴史」を
作っていくことでしょう。〜以上、現地の説明板『十和田ホテルのあゆみ』より。
十和田ホテル株式会社
〒018-5511 秋田県鹿角郡小坂町十和田湖西湖畔
電話番号 0176-75-1122/Fax 0176-75-1313
安全確保のため、例年、雪深い季節(11月上旬〜4月中旬)は休業となります。
ヒメマス(姫鱒) 十和田湖は、かつては魚が一尾も棲まない、誰も観光に訪れない湖でしたが、和井内貞行とその一家の苦節22年の苦労と努力によって、ヒメマス(姫鱒)の移植用卵および稚魚の重要な供給源になりました。ヒメマスの香草パン粉焼き(写真上)とお造り(写真下)を頂きました。
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