♪わすれな草(リヒナー)
ぴあんの部屋
トトロの森のある村 − 大分県佐伯市
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1988年に公開されたスタジオジブリと徳間書店のファンタジーアニメ映画『となりのトトロ』(宮崎駿監督)は、昭和30年代の日本の自然の美しさと子供にしか見えない世界の不思議さと怖さとを想像力豊かに描き、人々の郷愁を呼び起こして国民的な人気を得ました。田舎へ引っ越してきた草壁一家のサツキ・メイ姉妹は、森に古代より住むという不思議な生き物『トトロ』と出会います。熊本市から車で約3時間、宮崎県との県境に近い大分県南部の山間に『とろろ』というバス停があり、『となりのトトロ』の世界を彷彿(ほうふつ)とさせる雰囲気の風景に出会える村があります。稲穂が色づき始めた初秋の小雨上がりの日、大分県佐伯市宇目(うめ)轟地区を訪ねました。              (旅した日 2007年09月)


猫バスの停まる里
このバス停のある地区の名は、轟と書いて『ととろ』と読みます。従って、『ととろバス停』は、大分バスの正真正銘の現役のバス停です。ちゃんと屋根が付いています。道路ぎわに建てるスペースがなかったので川の上に作られました
一人の少女が母親と一緒に書いたトトロの絵をこのバス停の待合室の中に貼り付けたところ、猫バスの停まるバス停としていつしか注目されるようになり、人知れず猫バスやトトロの人形、手書きパネルが置かれるようになったそうです。
トトロの森

2000年に新聞報道されると人気観光地となり、人形やパネルなどが増えたため、バス停から少し離れた道路脇に、『トトロの森』として小公園を整備し、そこに多くが移されました。いまバス停に残るのは、サツキとメイのパネル人形とトトロ、猫バスの絵のみとなっています。

トトロの森では、セメント製の手作りトトロ人形に願い事と名前を書いて、樫の木にたくさん載せてありました。
人気観光地になって訪れる人が増えましたが、観光客がゴミを置き去りにするようなことは、ほとんどなかったそうです。
また、地元の人たちも心を配って、商業主義的なデコレーションやデモンストレーションを控えたそうです。そして、素朴な農村風景のなかに、『トトロの世界』の雰囲気が自然な形で残されてきました。
猫バスは、今・・・
猫バスは今、『トトロの森』の川の向こう岸の山の下を走って、バス停に向っています。
この大きな『猫バス』の看板も作者が不明で、いつの間にか置かれていたのだそうです。当初は、バス停に置かれていましたが、『トトロの森』が整備されてここに移されました。
トトロの里
道路をはさんで『トトロの森』の向かい側には『トトロの里 ハガキ記載所』があります。懐かしい円筒形の郵便ホストに投函できるのでしょう。『ととろの里からあなたの大切な人へお便りを出して見ませんか?』とあります。
5枚入り1セット400円の『ととろの絵ハガキ』は、今は売り切れているようでした。
バス停に猫バスの絵を張りてあり人も稲田もトトロの心  ワシモ

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