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旅行記 ・最後の晩餐 〜 ミラノ − イタリア(5) 2014.07
さいごのばんさん
最後の晩餐
      レオナルド・ダ・ヴィンチ画『最後の晩餐』
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会蔵(Wikipedia、アップロード者:Amandajmより)
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最後の晩餐(Last Supper) 『最後の晩餐』はイエス・キリストが弟子たち(十二使徒)に『私を裏切るものがいる』と予言した時の情景を描いたものです。爆弾発言を受け、弟子たちのそれぞれが大げさなポーズと豊かな表情で反応を示しています。最後の晩餐は、多くの画家によって描かれてきましたが、ダ・ヴィンチの作品は他と異なり、裏切り者のユダを他の弟子たちと区別しにくく配置しています。右手に銀貨の袋を握り、イエスの聖体であるパンを左手で取ろうとする姿でそれとなく伝えています。またペテロが握っていると思われるナイフは、裏切り者は殺してしまえと言わんばかりです。

『最後の晩餐』の登場人物 
 
(バルトロマイ)イエスからもっとも離れたテーブルの左端におり、イエスの言葉を聞き取ろうと立ち上がった様子に描かれています。(小ヤコブ)イエスと容貌が似ていたとされる使徒。左手をペトロの方へ伸ばしています。(アンデレ) 両手を胸のあたりに上げ、驚きのポーズを取っています。(ペテロ)一番弟子の年長者。身を乗り出し、イエスの隣にいるヨハネに『誰のことを言っているのだ』と耳打ちしています。ユダの背後に描かれているナイフを握る腕はペテロのものという解釈が有力だそうです。(ユダ)イエスを捕まえようとする役人たちにイエスの居場所を教え、報酬を得ることになります。(ヨハネ)イエスの寵愛を受けた最年少の弟子で、聖書では『イエスの愛しておられた者がみ胸近く席についていた』と記されています。女性的な体つき、優美な表情から映画『ダ・ヴィンチ・コード』ではマグダラのマリアという説が話題になりました。
 サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドミニコ会修道院
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドミニコ会修道院
中庭
ミラノにあるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会と、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた『最後の晩餐』が残るドミニコ会修道院は、1980年、イタリアで2番目にユネスコ世界遺産として登録されました。ゴシック様式のサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会は、1446年から1490年のルネッサンス期に建設されました。教会に隣接する建物がドミニコ会修道院の食堂だった場所でした。
 
レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452〜1519) 1482年、30歳の時ミラノにやって来たダ・ヴィンチは、47歳までの円熟期をミラノで過ごし活躍しました。彼のパトロンであったルドヴィーコ・スフォルツァ公の要望で、1495年から1498年にわたって、ドミニコ会修道院の食堂の壁に『最後の晩餐』を描きました。
 
テンペラ絵具を使って描かれたため、この壁画は技法の性質上、絵具の剥落やひび割れなどが起きて痛みやすく、度々補修されてきました。また、第二次世界大戦では建物が爆撃を受けましたが、『最後の晩餐』の前には土嚢が積み上げてあったため、奇跡的に被害を免れたといわれます。ダ・ヴィンチはこの絵の画面中のイエスに中心を置く、一点透視法という技法により深い奥行きを表現しました。絵画という平面に三次元的空間を出現させるテクニックはルネッサンス美術から始まったものです。現物で見た立体感には感動でした。
 
『最後の晩餐』の見学 見学は完全予約制で、数日前に予め電話をするかチケットの入手が必要。また、見学時は予約時間の30分以上前に到着の必要があります。一グループ最大25人までで、見学は15分程度に制限されています。写真撮影・ビデオ撮影はどちらも不可。料金 : 一人 8ユーロ(1,100円前後)です。この絵画を見るために、毎年およそ32万人もの観光客が訪れるそうです。一日平均1,000人近くが訪れるという計算になります。開館時間は、8:15〜19:00(日曜日は8:15〜20:00)で、毎週月曜日が休館日ですから、終日観光客が絶えることがないという計算になります。
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