裁きの門のアーチの要石に刻まれた『手のひら』 |
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この名称の由来については、城塞周辺の土地の土壌が赤いからだとか、建築に使われた煉瓦の色によるとか、宮殿が赤い漆喰で覆われていたからなど諸説がありますが、アルハンブラ宮殿増築の時、夜を通してかがり火を燃やして工事したためグラナダ平野から見上げた宮殿が赤く染まって見えたことからこのように呼ばれるようになったという説が一般的に通用しているそうです。スペイン語表記では、Alhambraと綴ります。 |
『裁きの門』のアーチの要石に刻まれた『手のひら』(5本の指)は、イスラム教の5つの戒律(唯一絶対紳とその預言者モハメッドを信じること、日に5回の礼拝、喜捨(あるいは宗教税)、断食あるいはラマダン、少なくとも一生に一度のメッカ巡礼)を意味するといわれています。 |
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アルハンブラ宮殿 |
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スペイン南部、アンダルシア州グラナダ県グラナダ市の南東にある、ウマの背のような形をした丘は、頂上部が長さ 740 m 、幅 205 m にわたって平坦になっており、そこにアルハンブラ宮殿はあります。宮殿と呼ばれていますが、住宅、官庁、軍隊、厩舎、モスク、学校、浴場、墓地、庭園といった様々な施設を備えた一つの城塞都市でした。当初から全体の形が計画されていたのではなく、異なる時代に建てられた様々な建築物の複合体であり、その原形はイベリア半島南部を版図としたイスラム王国・後ウマイヤ朝(756〜1031年)のアルカサーバと呼ばれる砦だといわれます。アルハンブラとは、アラビア語で『赤い城塞』を意味するアル・ハムラが、スペイン語において転訛したものです。 |
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筒型天井や丸天井で覆われた侵入路 |
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