コラム  ・ミモザ   
− ミモザ −
比較的暖かった正月三が日とはうってかわって、松の内が明ける頃から肌寒い日が続いている中で、自宅から車で40分、姶良市内の行きつけのハンバーグ屋さんにランチを食べにいったのは、2016年1月13日のことでした。
 
食事を終えてお店を出るとき、ふと玄関を見上げると、綺麗な真黄色いふさふさの花が咲き始めています。まるで木の枝に菜の花が咲き出しているようで、春の予感があります。
 
お店に入りなおして、『オリーブにはこんな綺麗な花が咲くのですか?』とお店の人に聞きそうになりました。というのは、このお店には玄関脇やガラス窓沿いに何本かオリーブの木が植えてあって、いつもそのことを印象深く思っていたのです。
 
連れ合いが、すかさず『ミモザ』の花だと教えてくれました。よく見ると背の低いオリーブの木の上に、高い別の木の枝が覆いかぶさっています。写真でよく見るあの一面に黄色い花を咲かせるミモザ、その花が咲き始めていたのでした。
 
 ミモザ 〜 オジギソウから頂いた俗称
 
ミモザと呼びますが、正式名はフサアカシア。マメ科アカシア属の植物です。ミモザ(mimosa)という名前は、葉に刺激を与えると、パントマイムの前身だという古代ギリシアの身振り劇『ミモス( mimos)』のように動くことから、本来は、オジギソウ(マメ科オジギソウ属)に付けられた名前なのです。
 
ところが、葉がオジギソウの葉によく似ており、花もオジギソウの花と類似したポンポン状の形態であることから、フサアカシアが南フランスからイギリスに輸入されたときに、『mimosa』と呼ばれ、そのまま俗称されるようになりました。
 
フサアカシアは葉に触れても動かないので、ミモザと呼ぶのは誤用なのですが、今日の日本では、オジギソウをミモザと呼ぶよりフサアカシアをそう呼ぶ方がむしろ主流になっているというわけです。
 
 3月8日、国際女性デーに贈る花
 
毎年3月8日は、国連が決めた『国際女性デー』(International Women’s Day)です。1904年3月8日にアメリカで女性労働者が婦人参政権を求めてデモを起こしたことがきっかけで、1910年にコペンハーゲンで行われた国際会議で、『女性の政治的自由と平等のために戦う日』と提唱したことから、国際女性デーが制定されました。
 
3月8日といえば、ちょうどミモザの花が満開の頃です。イタリアでは、3月8日を『ミモザの日』と呼び、男性が日頃の感謝の気持ちを込めて、妻や恋人、身近の女性にミモザの花を贈るのだそうです。
 
愛と幸福を呼ぶといわれるミモザの花を贈られた女性たちは、それを胸や髪に誇らしげに飾ります。この日、家事や育児から解放された女性たちは、女同士で外食したり、おしゃべりをしたりして束の間の自由を楽しみます。
 
 ミモザカクテル
 
シャンパンにオレンジ・ジュースを混ぜると、ミモザの花に似た色合いになることから『ミモザカクテル』と呼ばれ、ゆで卵の黄身を散らしてミモザの花に見立てたサラダやパスタを『ミモザサラダ』、『ミモザ風パスタ』と呼ぶそうですが、いずれもミモザが入っているわけではありません。
 
フルーツフェスタオレンジ(めいらく)とスパークリングワイン(イタリア、アスティ・スプマンテ チンザノ)でミモザカクテルを作ってみました。グラスにスパークリングワインを注ぎ、1:1の割合でオレンジ・ジュースを満たし、軽く混ぜれば出来上がりです。

 
ミモザ(鹿児島県姶良市内で2016.01.15撮影) 
ミモザ(2016.01.15撮影)
ミモザ(2016.01.15撮影)
ミモザカクテル(自宅で2016.01.16撮影)
 

2016.01.18
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