コラム | ・蜂と神様 |
− 蜂と神様 −
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大宇宙を支配する『万有引力の法則』と電磁気学の出発点となる『クーロンの法則』の式は同じ形をしています。 宇宙と原子。原子というミクロの世界の中に、惑星、天体といった宇宙の仕組みが。宇宙を見ることは原子を見ること、原子を見ることは宇宙を見ること。アインシュタインは、両者の根源は同一であるに違いないと洞察し、晩年は、両者を統一する理論の究明に没頭したといわれます。 金子みすゞの童謡詩を思い出します。 『蜂と神さま』 金子みすゞ 蜂はお花のなかに、 お花はお庭のなかに、 お庭は土塀(どべい)のなかに、 土塀は町のなかに、 町は日本のなかに、 日本は世界のなかに、 世界は神さまのなかに。 さうして、さうして、神さまは、 小ちやな蜂のなかに。 出典:『金子みすゞ全集』(JULA出版局)より。 金子みすゞ(明治36年(1903年)〜昭和5年(1930年))。山口県長門市仙崎生まれ。20歳のころ下関に移り住み童謡を書き始め、雑誌『童謡』などに投稿。西条八十から『若き童謡詩人の中の巨星』と激賞され、一躍当時の童謡詩人たちの羨望の的となりますが、26歳の若さで自らの命を絶ちました。 ・金子みすゞ → http://washimo-web.jp/Trip/misuzu/works/misuzu-works.htm |
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