| 俳句 | ・ワシモ（WaShimo）の気ままに俳句 |  |
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| 俳句 | ・ワシモ（WaShimo）の気ままに俳句 | |
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| （１２月） 立冬や軒を寄せ合ふ羽島崎 小春凪海を向きたる望郷碑 寒菊や母の形見の土佐鋏 鮟鱇鍋ひとり喰ろうて独り言 里川に晒す楮や六代目 （１１月） 秋の灯や電車通りのミシン店 バリ取りの鬼目やすりや夜学の師 星屑や音の止みたる藁砧 石積は父の遺言落し水 残菊や使はぬままの置き薬 （１０月） 絹糸の遠き忍び音風の盆 鰯雲港訛りの無塩売り 宙に舞ふ鉋の屑や涼新た 細線は細き鉛筆夜学校 何処へ置けども冬瓜の佇まひ （９月） 廃線や仔猫のいぢる蝉の殻 梶の葉を栞に残す駅ノート 短足の鈍間につくる茄子の牛 掃く音に覚むる宿坊涼新た 島に降る億光年の星月夜 （８月） 炎昼の静寂破る帰り船 首無しの観音洗ふ風涼し 白靴を片手に崩す砂の城 少年の眼一閃鰻突く 身の内に少女の名残ソーダ水 （７月） 一刷毛の驟雨駈けゆく大井川 白南風の串木野さのさ漁師町 縦横の糸の膨らみ晒川 下車駅に峡の風麻服に皺 軒下に味噌甕目高共和国 （６月） 木屋町の藍染め暖簾夏に入る 補助輪の外れし五歳軒菖蒲 飛魚の鱗一閃網を曳く 麦秋や野良猫と居る雨宿り 卯波立つ背に衝立薩摩富士 （５月） 掬水の手に一片の山桜 俳句帖の罫線に降る桜蘂 旧館の硝子のゆがみ花あけび 面長の夢二のをんな著莪の花 六角の楼閣凌ぐ桐の花 （４月） 春月に触れんばかりの鬼瓦 朧夜の抜荷の宴調所の声 首塚の梵字を伝ふ花の雨 銀鼠の淡路瓦や菜の花忌 古物屋のギヤマンに咲く風信子 （３月） 窯出しの小鉢の萌黄春きざす 魁といふ文字に似て蕗の薹 三椏や味噌屋の仕込む麹花 山峡の鳶を呼び出す野火の風 鬼平の鬼の一文字喧嘩凧 （２月） 大根吊る竿の高さに薩摩富士 靴底に追憶の音霜柱 百日の膳へ添へたる餅の花 母縫いし針子の鳶や出初式 保育所に一人待つ児や冬の月 （１月） 落日の八代海や晩白柚 退院日夫の炊きたる薩摩汁 極月の遠き喧噪実彦碑 湯治湯のほてりのままの薬喰 煤逃げや割引の日の映画館 燃え尽きぬ大師の想ひ冬紅葉 朴落葉方士徐福の夢の跡 護摩の火の狼煙の如し冬に入る 網棚の朱欒の重みローカル線 演目は「瞼の母」や初時雨 |
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