旅行記  ・日本一「蒲生のクス」(鹿児島県蒲生町)   



国指定特別天然記念物 日本一「蒲生の大クス」
 推定樹齢約1,500年の楠木。樹高30m、根回り33.57m、目通り幹囲み24.22mですが、以前に蒲生八幡神社境内に盛土をしたため、樹の根元は約2m近く埋もれており、本当の根回りはもっと大きいそうです。幹の下部は凹凸が多く、幹の内部には直径約4.5mの空洞があります。樹木の枝張りは東方に約12m、西方に約12m、南方に約10m、北方に約19mにも広がっているそうです。
 これまでに台風や落雷、集中豪雨などが、「蒲生のクス」の樹勢に少なからず悪影響を及ぼしてきたそうです。蒲生町では、何らかの被害を受けた際の災害復旧作業や定期的な保全対策として樹勢回復事業、樹勢保護事業などの様々な方策で「蒲生のクス」を見守り続けてきているとのことです。                           (旅した日 2002年6月)
 蒲生町は、鹿児島県のほぼ中央部に位置する人口約7,500人の小さな町です。薩摩古流の兵法に基づく美しく機能的な町割り、武家屋敷群が往時のまま残る町の中心部の高台に蒲生八幡神社があり、その境内に日本一の巨樹楠木「蒲生のクス」はそびえ立っています。
 今から約870余年前、蒲生院の総
宮を勧請し、この地に蒲生八幡神社を創建したそうです。その時すでに神木として祀られていたそうです。伝説では、和気清麻呂が大隈に流されたとき蒲生を訪れ、手にした杖を大地に刺したところ、それが根づき大きく成長したものが「蒲生のクス」だともいわれているそうです。