七狩長田貫神社（田崎神社）－鹿児島県鹿屋市／旅行記

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旅行記　・七狩長田貫神社（田崎神社）－鹿児島県鹿屋市　2020.11.15

ななかりおさたぬきじんじゃ（たさきじんじゃ）

七狩長田貫神社（田崎神社）

七狩長田貫神社

機会があって、2020年11月15日（日）、鹿児島県鹿屋市にある七狩長田貫神社（ななかりおさたぬきじんじゃ）に参詣しました。鹿屋市街中心部から南へ２㎞行った田崎町にあります。長い神社名なので、地元の人は別名を田崎神社と呼ぶそうです。丸に十のマークが見えますが田崎の田のマークで、島津家とは関係ありません。

鳥居を潜って見える境内の景色

11月15日は七五三の日。加えて日曜日というので、七五三の参拝客で賑わっていました。さて、七狩長田貫神社の御祭神は、別雷命（ワケイカズチノミコト）で、農業・狩猟・天気の神様。また、猿田彦命（サルタヒコノミコト）も祀られているそうです。こちらは交通安全・導きの神様。

神社境内と社殿

伝わるところによると、永正元年（1504年）11月15日、伊勢の国の人で田丸玄蕃（たまるげんば）と云う人が伊勢の国から神さまを背負って来て創建したと言われています。また一説には、永徳３年（1383年）12月24日、山城の国の加茂神社より分神したとも言われています。

文化財等の説明板と神社由来書き

田崎神社の祭礼・芸能として、１月１日の『元旦祭』、２月17日の神能（いんのう）渡御祭とも呼ばれている『しか祭り』、２月22日の例祭である『田植神事』、旧６月末日の『夏越祭』、11月23日の『勤労感謝祭』が行われています。しか祭りは、狩長（かりおさ）の狩猟の範囲を確認するために、その領域の要所要所を祓い鎮めて歩く祭りです。

大クスの左に絵馬掛所、右に社務所受付

昔は、神職は騎馬で、その他の従者は徒歩で御神幸していましたが、現在は神輿は鳥居の外に出ると、そこに待機していた軽トラックの荷台に載せられ、総距離約10kmの各御旅所をまわりを行います。案内板に次のようにあります。『田崎町七狩長田貫神社では、古くから２月21日に「柴さし」を行っていました。

大クス（樹齢900年、樹高約25m）

郷之原まで出向き『柴きり』をし、その夜からしか祭りの始まる日まで柴をさしておきます。２月17日には『しか祭り』が行われます。そして一之王（田崎神社の神様）を騎馬で奉持します。神職、氏子、総代、狩人、付添人たちを従えて笛を吹きながら西祓川の外園まで御神幸になり、ここで神さまが野火をつけ、シカ狩りをされた。

大クス（根回り10.8m）

集落の人たちは神さまのお通りになるのを今か今かとお待ちして神能祭りの御旅所（おたびじょ）で女は糸を、男は山草履を神さまに差上げていた。神狩祭ともいわれ、先祖の狩猟時代からの古い歴史を物語っている。』　この祭が終わらないと猟をしてはならず、農民は藁仕事、婦人は糸紡ぎなどを慎む習慣が伝わっていたそうです。

長田貫神社守護

鹿児島県には大クス（楠、クスノキ）が多くて、姶良市の蒲生神社の大クスや志布志市山宮神社の大クスが有名ですが、田崎神社の大クスも見事です。説明板に以下のようにあります。『クスノキはクスノキ科の常緑樹。材質がよく、また材や葉から樟脳（しょうのう）が採れるため古くから利用されてきた。

大クスと絵馬掛所

ここのクスノキは根回りが10.8m、樹高約25mで根元から２本に別れている。樹齢は900年近く、数百年前より神木としてあがめられており生育状況も良好である。枝を四方（よも）に張ったその巨大な偉容はとても貴重である。』　1973年（昭和48年）鹿屋市指定天然記念物に指定。

お面売り屋台。懐かしい雰囲気があります。

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