高雄と蓮池潭－台湾の旅（４）／　旅行記

♪ハープシコード協奏曲第５番

　　　　
　　　　
旅行記　・高雄と蓮池潭－台湾の旅（４）　　2010.06

高雄

壽山公園・忠烈祠より眺める高雄港（写真上）

台湾南部に位置する台湾第二の都市・高雄市（たかおし）は人口1,526万余人（2009年6月）、壽山というテーブル状の大きな台地（標高200m）のふもとの、愛河（あいがわ、日本統治時代の高雄川）河口に開けた港湾都市です。アジアでも香港港・シンガポール港・上海港に次ぐ規模のコンテナ港を持っています。壽山公園にある忠烈から港と高雄市内を一望することができます。

忠烈祠

忠烈祠の鳥居と高雄港（写真上）

式神社で、戦後、社殿が取り壊され、跡地に高雄市忠烈祠が建てられました。忠烈祠の鳥居前には、日本統治時代の建てられた石燈籠の形をした石塔が２基残っています。石塔の上には国民党のマークが付け加えられ、三面に彫られた日本語は、一度はコンクリートで埋められたようですが、時代とともに風化して今は“大東亜戦争”という文字が読みとれます。

守

忠烈祠（ちゅうれつし）といえば、衛兵交代で有名な台北の忠烈祠が思い出されますが、忠烈祠は国に命をささげた人々の英霊を祀る祠で台湾では、台北、台中、高雄、淡水など主要都市に忠烈祠が設けられています。忠烈祠は、国に命をささげた人々への尊敬の念と感謝の気持ちの表れとして、豪華絢爛な宮殿様式であるのが特徴とされています。日本統治時代は『高雄神社』という日本

日本統治時代の石塔（写真上）

忠烈祠（写真上）

高雄市内の風景

高雄市・左営駅からみた市街の風景（写真上）

高雄85ビル（東帝士85大楼）

高雄のランドマーク的存在である『高雄85ビル（東帝士85大楼）』（写真上）は、1997年に開業した高さは地上347m（アンテナを含めると378m）で台北市の台北101が完成するまで台湾で最も高かったビルです。住宅フロア・商業フロアのほか、37～85階には５つ星ホテルが入居しています

台湾には、台北にある台湾桃園国際空港のほかに、高雄に高雄国際空港があります。また、日本の新幹線の車両技術を導入した台湾高速鉄道は、台北駅から高雄市・左営駅までの345kmを最高速度300km／h、ノンストップで所要時間90分で結んでいます。　

　愛河沿いのビルディング(写真上)

仁愛公園から見る愛河の風景（写真上）。

遊覧船『愛之船』乗り場（写真上）

美しくライトアップされた川岸のホテルやカフェなどの風景を楽しむ『愛之船』のナイトクルーズがお勧めのようです。愛河にかかる中正大橋のたもとに佇む『台湾銀行高雄支店』（写真右）は、どっしりしたクラシックな建物です。近くには、日本統治時代に高雄市役所として建てられたという『高雄市歴史博物館』がありますが、台湾銀行高雄支店もそれと似た造りなので、おそらく日本統治時代に建造されたと思われます。

『愛河』（あいが、写真上）は、台湾南部を流れる河川で、高雄県仁武郷に源を発し、高雄市の中心を流れて台湾海峡に注ぎます。日本統治時代には打狗川と呼ばれ、1920年に打狗の町が高雄と改称されて以降は高雄川に変わり、戦後愛河と改称されました。愛河の河口近くの川べりにある『仁愛公園』は綺麗に整備された公園で、遊覧船『愛之船』乗り場（写真左）などがあります。サービスセンターのことを『服務中心』と書くのですね。

台湾銀行高雄支店(写真上)

昭和の日本を彷彿とさせる風景。高雄市内で（写真上）。

蓮池潭

蓮花潭のシンボル、一対の七重塔（写真上）

虎の口から出てきます（写真上）

中国風四重仏塔『春秋閣』1（写真上）

高雄の市街地から北に約10kmにある淡水池・『蓮池潭』（リェンチータン）は、台湾を代表する典型的な風景として、観光パンフレットなどによく登場している観光スポットで、口を大きく開けた龍と虎の像を従えた一対の七重塔がシンボルです（写真上）。
　　
左側の龍の口から入って塔に登れば、湖畔の景色のなかに、朱塗りの中国式あずまや『湖裡亭』、湖上に座っている『玄天上帝像』、中国風四重仏塔『春秋閣』などが見渡せます。そして、虎の口からでます。

七重塔へ近くづくジグザクの（写真上）

間違っても虎の口から入って龍の口から出てはなりません。中国のことわざに『虎口逃生』というのがあって、虎の口から出られた者は、どんな災いからも生き延びられると言い伝えられています。これにちなんで、必ず龍の口から入って、虎の口から出なければならないとされています。
　　
上の写真は、七重塔に近づく道を七重塔からら見下ろした風景です。悪魔は真っ直ぐに歩くことはできても、曲がりながら進むことは出来ないから、悪魔が入って来れないようジグザクになっているのだそうです。

蓮花潭の湖上に浮かぶ中国式あずまや『湖裡亭』（手前右）と『玄天上帝像』（奥）（写真上）。

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