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旅行記 ・龍山寺/台北 − 台湾の旅(6) 2012.04
 
龍山寺
山門を入ると先ず前殿(三川殿)
台湾は宗教の自由が認められている、いわゆる
政教分離の国で、道教、仏教、儒教が主流で約8割を占め、キリスト教(カトリック)や日本の植民地時代の
影響を受けた天理教・真光教などの信者が2割ほど存在します。
前殿の右門より入ると、正殿境内には参拝者が溢れていました。
仏教、道教、儒教の区分は大変あいまいで、
相互に強く影響を受け合っており、各宗教の神々が合祀されていることが珍しくありません。その代表的な例が、
台北第一の名刹である『龍山寺』(ロンサンスー)です。
参拝者は読経を合唱しながら祈ります。  
御本尊は、仏教の観音菩薩で、
『前殿』(三川殿)と『正殿』には仏像が安置され、『後殿』に道教系の神様や民間信仰の神様など、
大小合わせて100以上もの神仏が祀られているマルチテンプルです。
若い参拝者が結構多いのが印象的でした。 
龍山寺のある万華地区は、
台湾の祖先が大陸から海を越えて上陸した台北発祥の地で、周辺は300年前の
下町の風情を今に伝えています。
学問の神様である『文昌帝君』『大魁星君』に祈願する参拝者  
龍山寺は、1738年創建の古刹。
地震や火災によって何度か損傷し、また日本統治時代には学校として接収された時期もありましたが、
その度に再建・修理されてきました。
学問の神様には、大根・長ネギ・セロリなどをお供えして縁起を担ぎます。

現在では、
『台北101』(高さ509.2mの超高層ビル)、『故宮博物院』、『中正紀念堂』と並ぶ台北市の
『四大外国人観光地』として賑わっています。

『後殿』には、道教系の神様や民間信仰の神様が祀られています。 
後殿に祀られている神様は先ず、
右手に学問の神様の『文昌帝君』『大魁星君』。受験シーズンになると、合格祈願に参拝する
受験生のお母さんで賑わうそうです。
『媽祖(まそ)』(天上聖母)は、航海と漁業を守る女神
続いて、商売繁盛の神様は、
なぜか三国志で知られる関羽の『關聖帝君』。そして、道教の疫病除けの神様『城隍爺』、
航海と漁業の女神『媽祖(まそ)』(天上聖母)。
 安産と子供の成長を守る神様『註生娘娘』には男女カップルの参拝者が。
『註生娘娘』は、安産と子供の成長を守る神様。そして、
一番左端におわす『月下老人』は、月に住む白髪・白ヒゲの老人で、縁結びが仕事だという神様。
観音菩薩に並ぶ龍山寺の二大アイドルだそうです。
台湾の人々の信心深さが伝わってきます。
編集後記
龍山寺を訪ねたのは、現地時間で平日の午後4時。山門をくぐってすぐの『前殿』の前はひっそりしています。ところが、前殿から『正殿』に入ると、境内は参拝者が溢れんばかりです。正面から、右側面からあるいは左側面から、正殿に安置された観音菩薩に向って、読経の大合唱をしながら祈ります。『後殿』では、それぞれの人がそれぞれの願いごとを心に秘めて、それぞれの神様にお祈りしています。若い参拝者も結構多く、台湾の人々の宗教性の強さ、信心深さを感じた龍山寺の光景でした。面白かったのは、学問の神様に、生花や菓子、果物に混じって、大根・セロリ・長ネギが供えられていたことでした。合格祈願のためのお供え物で、顔写真付きの受験票のコピーと一緒にお供えする人もいるそうです。大根(ザイタウ)は縁起が良いという言葉『彩頭』と、セロリ(キンザイ)は『勤勉』のキンと、長ネギ(ゾン)は『聡明』(ゾンミン)」と同じ発音になるため、縁起をかついでお供えします。お供えしたそれらの野菜は家に持ち帰り、料理して頂くのだそうです。面から
    
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