レポート  ・カッコウの托卵   
 
カッコウの托卵
カッコウ(郭公)の鳴く季節になりました。嬉しいことに、わが家でも裏山で鳴くのを時々聞くことがあります。夏の到来を告げる『カッコー、カッコー』という明るい鳴き声は、古来から人々に愛好されてきました。
 
たとえば、ルクセンブルク(フランスとベルギーとドイツにはさまれた、神奈川県ほどの面積に62万人余りの人が暮らす国)では、春先のイースターマンデー(イースターの翌月曜日)に開かれる毎年恒例の『鳥の土笛市』で、カッコウやナイチンゲールの鳴き声の笛が売られるそうです。
 
 ・カッコウ(郭公)の鳴き声を聞く
         → https://youtu.be/tEU_Ls57xHw
 
その明るい鳴き声が人々に愛好されているカッコウですが、カッコウの仲間は、自らの卵と、それから生まれてくる子の世話を他の個体にさせる、いわゆる托卵(たくらん)という習性が知られています。
 
カッコウの仲間であるホトトギスがウグイスに托卵するのがよく知られていますが、托卵を確実にするための、徹底したカッコウの習性には驚かされます。以下のような習性が知られているそうです。(以下、カッコウ - Wikipedia より)
 
(1)托卵の際には巣の中にあった卵をひとつ持ち去って数を合わせる。
 
(2)先に生まれたカッコウのヒナは巣の持ち主の卵やヒナを巣の外に放り出してしまい、自分だけを育てさせる。
 
(3)カッコウの卵を見破って排除する鳥もいる。それに対抗し、カッコウもその鳥の卵に模様を似せるなど見破られないようにするための能力が発達している。

(4)カッコウの成鳥は下側から見るとハイタカと同じカラーリングをしている。これは、托卵の時間にホストとなる鳥に邪魔されないよう模倣しているという見方をしている研究者もいる。
 
(5)托卵の時間、タカの鳴きまねを行うことが研究から分っている。
  

  2022.06.15
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