Information/情報   柴立姫神社 − 熊本県球磨郡球磨村
    
柴立姫神社
(しばたてひめじんじゃ)
2008年09月撮影
JR肥薩線一勝地(いちしょうち)駅から人吉街道(旧道)を球磨川に沿って下流へ進むこと約2km。道路沿いに、男性の立派なシンボルが直立した赤い鳥居の神社があります。ご神体は、高さ30pほどの尼僧姿の石像で、まわりに大小様々の男根が所狭しと奉納されています。子宝、婦人病、腰の病、安産の神として、また男性の下の神様として霊験あらたかといわれ、県内外からたくさんの参拝があるそうですが、実は、この神社には思いも寄らぬ由来が伝わっているのです。まず、現地の案内板には次のようにあります。
 
『昔、武士(公卿とも)の父娘の長旅の道中、父は、旅につかれ人の道に外れた娘を斬り、道ばたに埋め柴を立てて立ち去った。村人は娘をあわれみ、み堂を建てて祀った。これより婦人病や腰から下の病気が治った。伝え聞いて遠くからお参りする人も多くなった。例祭日 旧暦三月四日』 
2008年09月撮影
詳しく解説するとこうです。
 
昔、旅を続ける公家の父と娘がいました。山道を歩いての長旅でくたくたに疲れた父娘は、どうしたことかある晩親子の一線をこえてしまいます。すると、娘はみるみる元気になったそうです。次の日、またまた歩き疲れた娘は、『父上、お願いです。また元気になるよう私を・・・』と懇願したのでした。しかし、昨晩のことは大きな過ちだったと良心の呵責を感じ続けていた父親は、娘の言葉に怒り、あろうことか娘を切り捨ててしまい、この地に埋葬し柴を立てて立ち去っていきました。哀れに思った村人は、お堂を建て娘の霊をなぐさめたといいいます。
2008年09月撮影
     
編集後記
漂泊の俳人・種田山頭火の足跡を訪ねようと人吉街道(旧道)をドライブしている途中にこの神社が目に留まりました。物珍しげにホホーと感心しながら見物していると、一台の軽自動車が駐車場に横付けされます。本HPの管理者と同様団塊の世代と思われる男性があわただしく降りて駆けつけてきます。『多良木(当地より東へ30数kmのところ)から来た。やっと見つかった。最近弱くなってね〜』と言いながら、持ってきた焼酎二合瓶とおひねり(中身は米だと思われた)を供えて賽銭を上げ、柏手を打ちます。ハハー、こうやって祈願するもんなんだとまた感心していると、今度は中学生ぐらいの息子と娘と母親の三人連れが車から降りてきて、恥ずかしがる様子もなく見物し始めます。行った方がいいなと思い、100円硬貨を一枚賽銭箱に入れ、恥ずかしげに柏手を打って車に乗ったのでした。100円硬貨一枚じゃ、所詮気休めに過ぎませんね・・・。
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