俳句コラム  ・竃猫(かまどねこ)
 
− 竃猫(かまどねこ)

   国宝や令和に生きる竃猫

日常の生活に竈があった昭和30年代、竈の中から灰だらけで、ところどころ焼け焦げた猫が出てくるのを何度か目にしたものでした。50代になって俳句を始めて「竈猫」という季語があることを知りました。日本の原風景だったのですね。《何もかも知つてをるなりかまど猫 富安風生》。とても言い得て妙です。今は、暖房があって猫も灰だらけにならずに済みますが、どこかに竈があって、竈猫でもいたらこれはもう国宝級ものです。すたれ行くものへのノスタルジー、生きることの原点にあるアナログ的なものへの回帰を詠んでみました。


2026.03.14
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