♪南部牛追唄
童謡・唱歌の世界



旅行記 ・遠野の曲り家 − 岩手県遠野市  2010.03
 千葉家住宅
入口の坂道から眺めた屋敷の構え(写真上)
入口の左上段には萱葺きの小屋が(写真上)
現在も住居として使われており、敷地と建物の一部が公開されています。付属建物や石垣などを含め、屋敷構えがよく残されており、2007年に建物と宅地が国の重要文化財に指定されました(1)
千葉家住宅
江戸時代の南部地方特有の母屋(住居)と馬屋を平面L字形に連結した農家建築『曲り家』を代表する建物として知られているのが千葉家住宅です。江戸時代後期に、斜面地に築かれた石垣上の平地にある面積540m2 の大型の住居で、25名の人と20頭の馬がこの一軒の家で生活していました。
入口を登りきった左奥に氏神、稲荷社が(写真上)
土蔵(左手前)の前を通って母屋へ向います(写真上)
土間のいろり(写真上)
や台所から見えるようになっていましたから、常に馬の様子が監視でき、馬も人の生活を見ながら暮らすのでよく懐(なつ)くことになりました(2)(3)
曲り家
曲り家は、人の住む母屋(おもや)と馬のいる馬屋(うまや)が一体となったL字型の建築様式の住宅で、人馬が一つ屋根の下で暮らしていました。大きく分けて馬屋・土間・住居の3つの空間からなり、南向きに建てられた母屋(住居)の西部分から南へL字形に飛び出した部分が土間と馬屋でした。馬屋は、『マヤ』あるいは『ンマヤ』と呼ばれ、いつでも馬の世話ができるように住居空間の常居(じょうい)
映画『遠野物語』のスチール写真が(写真上)
主屋 〜 入母屋造の馬屋部分(写真上正面)と寄棟造の居室部(同左側)
大工小屋(写真上)
千葉家住宅・DATA
〒028-0533
岩手県遠野市綾織町上綾織1-14
TEL 0198-62-9529
JR遠野駅から早池峰バス綾織・達曽部線『千葉家』下車
盛岡市、花巻市から国道396号で遠野市街への入口付近
一般350円 高校生250円 小・中学生100円
8:30〜17:00(11月〜3月9:00〜16:00)、年中無休
馬屋と住居空間をつなぐ土間は、大きなカマドがあって餌を煮たり、飼い葉置き場や農作業などを行う多目的な作業空間になっていました。馬屋の屋根には破風(はふ)があり、常居の炉や土間のカマドで焚く火の気は馬屋の屋根裏を通って排出されるので、馬の背を暖めることになりました。
入口を登りきった左奥に氏神、稲荷社が(写真上)
馬屋部から居室部を見る(写真上)。右側の建物には昔の農機具等が陳列されています。
 伝承園
伝承園に入ってすぐ目につく板倉(写真上左)と工芸館(同右)
曲り家の土間のかまど(写真上)
国の重要文化財に1976年指定された南部曲り家『菊池家住宅 』 (写真下)、佐々木喜善記念館、『オシラサマ』1000体を安置する『御蚕神(おしら)堂』などがあります。 それらの施設のほかに、わら細工やお手玉作り、絵馬作りなどができる工芸館などもあり往時の農村の生活が体験できます。
伝承園
伝承園(でんしょうえん)は、遠野市にある野外博物館。 柳田國男著『遠野物語』で有名になった遠野地方の民俗の伝承を目的として、1984年6月に開館し、社団法人遠野ふるさと公社が受託管理しています。
曲り家の母屋縁側には干し大根が(写真上)
国指定重要文化財『旧菊池家住宅』(写真上)
おしら堂に安置されたオシラサマ(写真上)
伝承園・DATA
開園時間 - 9時〜16時30分(1月〜3月まで16時まで)
休園日 - 12月29日〜1月2日)
〒028-0555
岩手県遠野市土淵町土淵6地割5番地1
TEL 0198-62-8655
入園料 一般310円、小中高生210円
オシラサマは、一般には蚕の神、農業の神、馬の神とされ、神体は、桑の木で作った1尺(30cm)程度の棒の先に男女の顔や馬の顔を書いたり彫ったりしたものに、布きれで作った衣を重ねて着せたものです(写真左)。普段は神棚や床の間に祀られています。
母屋表座敷には繭玉(餅花)が(写真上)
  【参考サイト】
  (1) フリー百科事典『ウィキペディア (2) eきたいまち遠野 (3) いわての住まい・曲り家 (4) 南部曲り家

⇒  レポート ・遠野の曲り家とオシラサマ伝説
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