♪故郷(ふるさと)
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旅行記 ・餅花(メノモチ) − 鹿児島県伊佐市  2010.01.14
餅花(メノモチ)
四斗米俵(60kg)三俵に刺された榎(エノキ)に800個の餅の花が満開
稲穂を模した枝垂れ咲きです。
   
毎年1月14日になると、鹿児島県伊佐市(旧大口市)原田の農業内田一さん(77)宅の床の間のある座敷には、四斗俵(60kg)三俵の米俵に刺された榎(エノキ)に800個の餅の花が満開となります。立派な米俵に餅花を飾るのは全国的にも珍しく、鹿児島県内でもこの内田さんの一軒だけです。
   
1月15日は小正月。鹿児島でも各地で伝統行事が継承されています。その一つが餅花(花餅)飾りです。餅花は、榎(エノキ)や柳などの枝に餅を飾って稲を模した小正月の飾り木の一つで、豊作を祈ります。鹿児島ではメノモチといいます。また、養蚕が盛んだった地方では『繭玉(まゆだま)』と呼び、餅を繭の形の作っていました。
      
メノモチと内田一さん
祝の紅白に、粟餅(あわもち)に見立てた黄と蓬餅(よもぎもち)に見立てた緑の餅が鮮やかです。
特別に栽培した香り米の藁で手作りされた米俵
  
1月13日の朝から、妻の保子さん(71)さんら家族が約35kgの餅をついて丸め、夕方に飾り終えます。メノモチは、1月14日から2月3日の節分の頃まで飾られたのち、油で揚げたり、焼いたりして食べます。メノモチを食べると雷除けになるそうです。いつまでも続けて欲しい小正月の伝統行事です。
 
この60kg入りの米俵を作るためには、穂の長い藁(わら)が必要なため、内田さんは30坪の田んぼにわざわざ特別の香り米を栽培しています。その新米の藁を使って年内に編んで置いた俵には玄米60kgが入れられます。近頃では見ることできなくなった懐かしい米俵です。
    
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