当ホームページの管理者の住む町内(鹿児島県薩摩郡さつま町)にある山崎農場では、そば(蕎麦)打ち体験ができます。12月28日、連れ合いと一緒にそば打ちを体験してきました。
山崎農場
山崎農場は、さつま町市街地から国道504号線を横川方面に約5分走った道路沿いにあり、大きな炭窯が目印の宿です。代表の山崎文久さんは、米作を中心とした農場経営のかたわら、学校の体験学習活動としての収穫体験の受入れや、農業研修生への農産物栽培指導などを行っています。
農業体験を通じた『身土不二』(しんどふじ)の農泊を基本に考えたのが、農産物収穫体験施設『山崎農場』です。主に、ナタネ・麦・そば・大豆・ヤ−コン、稲(ヒノヒカリ・餅米・黒米・赤米・緑米等)等の種蒔きから収穫・加工まで体験できます。例えば、そば、うどん打ちや石釜で自家製小麦粉によるパン・ピザ焼きや燻製作り、釜戸での炊飯・お風呂は昔の石風呂といったスロ−ライフが体験できます。
『身土不二』とは、元々は、『身』(今までの行為の結果=正報)と、『土』(身がよりどころにしている環境=依報)は切り離せない、という意味の仏教用語ですが、大正時代に玄米菜食を基本とする食養を普及・実践する団体が、『地元の旬の食品や伝統食が身体に良い。』という意味で、食養運動のスローガンとして使い出した言葉だそうです(ウィキペディアより)。
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山崎農場 |
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山崎農場の炊飯・石釜棟(緑米が干されていました) |
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昔ながらの囲炉裏や竈(かまど) |
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食事は囲炉裏を囲んで |
DATA
『山崎農場』
代表: 山崎 文久
住所: 〒895-1801 鹿児島県薩摩郡さつま町広瀬1335
TEL: 0996-53-1968 FAX: 0996-53-1925
そば・うどん打ち体験(できたて食事付き): 2,000円
ピザ作り体験: 2,500円
1泊2食(夕・朝)体験付宿泊 8,000円
体験は、そば・うどん打ち、ピザ・パン作りから選択できます。
そば打ち体験
(1)材料
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ご主人の山崎文久さんのもと、5人でそば打ちを体験しました。
材料は、100%のそば粉500g(麺にして4〜5人分)に対して、その半分の重さの250gの水。適量のそば粉を『打ち粉』(うちこ)として使用。上の写真は体験者5人分の材料。500g入りそば粉×5袋と残り1袋は打ち粉用に使用。 |
(2)こね鉢
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『こね鉢』には、内径450×H128のステンレス製ボールを使用します。 |
(3)水まわし
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ボールに、1袋(500g)のそば粉を入れ、7割の水(250g×0.7=175g)の水をたらします。 |
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指を立てて揉(もま)ないように混ぜます。最初から揉まないこと。 |
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残り2割の水を入れて、力を入れないで混ぜます。10分ぐらい経過して、『おから風』になるのがコツ。 |
(4)捏(こ)ね
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捏(こ)ねながら打ち水をして、『耳たぶ』ほどの柔らかさにする。小麦粉には、グルチン(弾性のあるたんぱく質)が入っているので、水を加えて捏ねるとねばりが出てくるが、100%そば粉の場合には、グルチンが入っていないので、捏ねればねばりが出てくるわけではない。 |
(5)成形
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捏ねたものを、ボールの内側縁を使って『円すい状』のだんごをつくる。このだんごの成形が悪いと後々までひびく。 |
(6)延(の)ばし
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延し板(900mm×900mm)の上に、一握りの打ち粉をまいて、そのうえに成形しただんごを置いて上から押し潰し円形にする。 |
延し棒を使って延していく。
端のところは残す(写真上)。
90度回転させて、延しを続ける。
薄くなると手で持てないので、延し棒に巻きつけて90度回転させる。
延し棒に巻きつけたところ。
90度回転させる。
延し板に広げる。
延しを続ける。
延した形が四角形になるのが理想的。オーストラリアになったりしないこと。
(7)切り
厚さが1.5〜2mmになったところ延すのをやめ、端の方を延し棒に巻きつけ下の写真のように3つ折りに折る。
3つ折りに折られたところ。
3つ折りになったものの下側に、『そば切り包丁』を入れ、2つ折りにする。
2つ折りになったところ。
そば切り包丁を使って、まな板の上にのせる。
まな板にのったところ。
『こま(駒)板』を使って、切り要領。左手はこま板の上に軽くのせ、力を入れておさえないこと。押さえると麺どおしがくっ付くことになる。こま板に沿わせ、右手で包丁を入れて切ったら少し右側に包丁を倒すのがコツ。
茹(ゆ)でると三倍に膨(ふく)れることを念頭に置いて切る幅を考えること。
笊(ざる)に盛ったところ。
一方、ご主人は、そば打ちの指導をしながら、ピザを作りはじめました。
山崎農場では、ピザ作りの体験もできるのです。
(8)茹(ゆ)で
さて次は、炊飯棟に運び、茹(ゆ)でです。
切り終わった皆のそばが揃いました。
竈(かまど)では、茹でる準備が整っています。
軽くパラパラという感じで麺を入れます。火加減は、鍋の中でそばが泳ぐような具合に調整します。
ひと吹きしたら30秒ぐらいでら茹で上がるので、取り出します。
ご主人手づくりの石釜では、先ほどのビザが焼かれています。
美味しいそうに焼き上がりました。
(9)試食
さあ、いよいよ自作のそばの試食です。
トッピングは、さつま揚げの薄切りというシンプルなものです。
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お茶は、囲炉裏でお湯を沸かして。 |
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昔ながらの竈(かまど)では
緑米を混ぜたご飯が焚き上がっています。 |
クロロホルムを主成分とする緑米の混ぜご飯
そば湯も添えて。頂きま〜す。腰が強く、噛み応えのある美味しいそばが出来上がっていました。感激です!
デザートにピザも頂いて。農場には、ゆっくりと昼下がりの時間が流れます。
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おしまい。 |
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