コラム | ・ふと思ったこと |
− 卒業 〜 巣立つ人たちへ −
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きょうは、卒業おめでとうございます。 就職して社会に出る人も、進学する人も、これからも 引き続き、頑張って下さい。 誰のためでもない、自分のためです。自分を含めた家族のためです。 それが、延(ひ)いては会社のため、社会のため、 国のためになるのです。 人間、一生のなかのどこかの時期に苦労しなければなりません。 年を取ってからの苦労は、なかなか果実に成りにくい。 ならば、若い時期に苦労しましょう。 進学する人は、まだ親の脛(すね)をかじることになりますが、 就職する人は、経済的にも親から独立ですね。 お父さん、お母さん、あるいは保護者の方は、どんなにか ホッとされていることでしょう。 一句詠んでみます(教室、一同(笑い)) 親もまた子から巣立ち日卒業歌 子の巣立ちは、また、親の、子からの巣立ちに他なりません。 親は子を巣立たせると、 今度は、自分たちの老後に備えなければなります。 親はいつまで経っても親、子はいつまで経っても子に変わりはないですが、 自立したならば、親と子という関係とは別に 人間と人間という関係を意識して欲しいと思います。 少なくともお盆にはお中元を、年の暮れにはお歳暮をして下さい。 年が明けてからだったら、お年賀ですよ。 ちゃんと熨斗(のし)紙を付けて、自分の名前を フルネームで書いて。 お父さん、お母さんは、 自分の子供も立派に成長しているって実感するでしょう。 皆さんもこれまで、用があるときだけの、 ”おやじ頑張れ! 金送れ”じゃなかったですか? 特に男の子は、思っていても親に対して愛想がないですから、 意識して、たまには電話をして下さい。 自分の手がけた初めての製品が出荷されたとか、初めて出張に出されたとか、 何か嬉しいことがあったときには、電話を入れて下さい。 2011年の3月、未曾有の東北地方太平洋沖地震が起きた月の 卒業だったことも絶対に忘れられませんね。 甚大な被害にもかかわらず社会的秩序を失わず、 互いに助け合いながら困難な試練に立ち向かうとする日本人の姿を 目(ま)の当たりにしました。 こういう言い方をしたら 被災された方々に対して不謹慎かも知れませんが、 私たちは、私たち日本人の国民性、あるいは文化といったものが 間違っていなかったこと、そして、そうした姿こそ 私たちが引き続き、追及して行きたい、私たちのあり方だ ということを再認識しました。 最後に、最近読んだ本の中から一冊紹介させて下さい。 喜多川泰著の『君に会えたから・・・』という本です。 ある夏の日、17歳の男子高校生のもとに ハルカという美しい女の子が訪ねてくる場面から はじまる小説です。 どこの図書館にも置いてあると思うので、是非読んで下さい。 『君に会えたから・・・(点々点)』ですよ。 ・・・(点々点)?、会って、どうなるかって? それは読んでのお楽しみ! (一同(笑い)) そんな変な小説じゃないですよ。(一同(笑い)) きょうは、本当に卒業おめでとう。 元気で、頑張ってください。 |
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