書籍紹介  ・『炭坑(ヤマ)の語り部 山本作兵衛の世界』   
 
14歳から坑内に入り、採炭夫や鍛冶工として筑豊各地の中小炭坑で63歳までの約半世紀をヤマで働き、宿直警備員になった65歳から92歳で亡くなるまで描いた山本作兵衛氏の炭坑記録画は、2011年(平成23年)5月、日本で初めて世界記憶遺産に登録されました。炭坑記録画には、坑内の労働のみならず、ヤマの生活、禁忌、当時の世相、子供たちの暮らしなど、炭坑社会のあらゆる場面が、絵と文章を組み合わせた構図と独特のタッチで描かれています。田川市石炭・歴史博物館所蔵の山作兵衛氏炭坑記録画584点を、初期の墨画、後年の水彩画とも、十一種類のモチーフに分類し、それぞれ、採炭、保安作業、通気・排気、運搬(坑内)、運搬(坑外)・その他、日常生活と子どもの遊び、禁忌・迷信、世相、娯楽・訪問者、喧嘩・米騒動、災害・リンチの順に掲載。一般の人々には知る由もなかった、ヤマの労働と暮しの風景が今よみがえります。二本煙突築百周年/田川市石炭・歴史博物館開館二十五周年記念特別企画として制作された図録。(2011.02.06) 

  2012.02.06 
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